2006 Fiscal Year Annual Research Report
微惑星・隕石の初期海洋衝突による生体有機分子生成の可能性
Project/Area Number |
18204049
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
掛川 武 東北大学, 大学院理学研究科, 助教授 (60250669)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長瀬 敏郎 東北大学, 学術資源研究公開センター, 助教授 (10237521)
中沢 弘基 (独)物質・材料研究機構, 物質研究所, フェロー (80333780)
関根 利守 (独)物質・材料研究機構, 物質研究所, 主席研究員 (70343829)
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Keywords | 衝撃波 / ポストインパクト / 微惑星 / アミノ酸 / ペプチド / 煙微粒子 |
Research Abstract |
本研究では微惑星・隕石の初期海洋衝突イベントを再現する実験を行い、各種鉱物を用いてアミノ酸・核酸などの生体有機分子が生成される可能性を実証する事を主目的にする。この目的を果たすため微惑星・隕石が初期海洋に衝突し、そこで起こされる現象を幾つかに分けて再現実験を行った。具体的には(A)衝撃波実験による衝突シミュレーション、(B)ポスト・インパクトプルーム内部を想定したガスー固体反応実験、(C)海洋に濃集した生体有機分子の重合実験を行った。本年度は、微惑星・隕石が初期海洋に衝突し、そこで起こされる現象を幾つかに分けて再現実験を行った。具体的には(a)衝撃波実験による衝突シミュレーション、(b)ポスト・インパクトプルーム内部を想定したガスー固体反応実験、(c)海洋に濃集した生体有機分子の重合実験である。これら一連の実験生成物を同定するため18年度は最新鋭分析機器(LC-MS/MS)を購入した。本年度予算の大半は、この機器の購入にあてられた。研究時間もこの機器の分析方法確立に費やされた。(a)のでは、物質材料研究機構で実験を行い煙微粒子形成を世界で初めて見いだし、それが初期地球元素循環に影響を与える事を証明した。その成果はEPSLに受理され次年度、出版される。(b)は新規購入した装置を用いて7種類以上のアミノ酸が同定された。その成果はIMA国際学会で発表された。(c)でも新規購入機器を用いて11量体までのペプチド重合に成功した。その成果はOrigin of Life and Evolution of Biosphere誌にon lineで出版された。
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Research Products
(9 results)