2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18206028
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
三谷 康範 九州工業大学, 工学部, 教授 (10192759)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邊 政幸 九州工業大学, 工学部, 助手 (90398115)
佐伯 修 大阪大学, 大学院工学研究科, 助手 (20252596)
北條 昌秀 徳島大学, 大学院ソシオテクノサイエンス研究部, 助教授 (10314840)
鵜飼 裕之 名古屋工業大学, 大学院工学研究科, 教授 (40135405)
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Keywords | 位相同期計測 / GPS / 自律分散 / 電力系統 / データサーバ |
Research Abstract |
平成18年度は以下の各項目を目標に掲げ検討を進めた。それぞれの成果を以下に記述する。 A.広域電力系統動特性監視システムの構築 東日本50Hz系統、西日本60Hz系統に加えて新たに北海道50Hz系統の計測を開始した。その結果,本州と北海道の間の直流送電による系統周波数制御の特性を明確に抽出できるようになった。また,電力系統安定度解析のための手法として新たにFFTフィルタリングを用いた方法などを開発して,解析精度の飛躍的な向上をはかった。また,地点間位相差と周波数変動の長期観測結果に基づく諸解析を行った。ここでは,位相差を横軸に,周波数偏差を縦軸にとった計測結果の分布図を比較検討することにより,地点間の電気的距離に応じて位相差の挙動が異なることを確かめ,地点間位相差の相関関係を調べた結果,地域負荷変動の特徴を有する分布を見出すことができた。 B.東南アジア国際連系電力系統におけるシステム構築と実証試験 タイ国の研究協力者と協力して東南アジア地域の電力系統動特性観測を実施した。タイ国において少なからず発生する過渡動揺を利用して,定常時のデータから系統安定度を推定する方法の精度を検証し,正確に推定できていることを確認した。併せてタイ国の電力系統安定度の変化の様子を観測した C.小型分散型PMUの開発と自律分散的時刻同期データ解析処理技術および情報提供システムの開発 イベントトリガ型(擾乱発生を検知した後にその前後のデータを収集する仕組み)の検討を行い,自律分散的な処理体系を構築するのに必要となる収集,解析,表示システムを構築した。一方,収集中の電圧位相データは膨大であり,情報提供ならびにデータベース活用には,膨大なデータから有用データを抽出することが必要である。そこで,系統擾乱が発生したと判断される有用データの抽出手法を提案し,手法の有効性を評価した。また,小規模な地域電力ネットワークと組合せた監視システムの概念を検討した。
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Research Products
(7 results)