2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18207001
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
藤原 晴彦 The University of Tokyo, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (40183933)
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Keywords | LINE / 転移因子 / 転移機構 / 部位特異性 / 利己的遺伝子 |
Research Abstract |
1、ORF1内部にある転移必須領域の機能の同定(I)テロメア結合ドメインの解析 テロメア特異的SART1のORF1の中央部のテロメア移行シグナルの詳細を調べ、核内でドット状に局在化させる責任領域を318から447の間に絞り込んだ。実際にこれらのシグナルがテロメアかどうかをFISH法でのテロメアシグナルとの共局在で調べ、複数のシグナルが一致したことからテロメア結合領域であることが確認された。また、ヒト細胞では核小体への移行が観察され、SART1のORF1内部に核小体移行シグナルが含まれていることが示唆された。核小体への移行活性を調べるために、rDNA特異的LINEの28S特異的R1と18S特異的R7の転移システムを新たに構築した。これらを用いて、細胞内の特定染色体部位にアクセスする領域をさらに検定することができるようになった。 2、ORF1内部にある4箇所の転移必須領域の機能の同定(II)ORF1-ORF1,ORF1-ORF2相互作用領域の解析 SART1のORF1p同士の相互作用にはC末端領域の555-567アミノ酸領域、ORF1とORF2の相互作用には、285-567のアミノ酸配列、さらに、mRNAの取り込みにはORF1のC末領域にあるzinc knuckle構造が必須であることが示された。このような領域の保存性を確認するために、トリボリウムゲノムから新たにSART1Tcを発見した。このLINEはカイコSART1BmがTTAGGを標的とするのとは異なり、TCAGGを標的とする。核多角体ウィルスを用いた解析系によりこの活性をもった完全長ユニットを単離することに成功した。ORF1をSART1BmとSART1Tcで比較すると、保存された領域は限られていることから、これらの領域に最小化された機能領域がコードされている可能性が高い。
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