2009 Fiscal Year Annual Research Report
最先端技術による肥料効率の飛躍的改善と目的成分の供給
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18208007
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
三枝 正彦 Toyohashi University of Technology, 先端農業・バイオリサーチセンター, 特任教授 (10005655)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
南篠 正巳 東北大学, 大学院・農学研究科, 教授 (60218071)
鳥山 欽哉 東北大学, 大学院・農学研究科, 教授 (20183882)
木村 和彦 宮城大学, 食産業学部, 教授 (10183302)
渡邊 肇 新潟大学, 農学部, 准教授 (10292351)
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Keywords | 肥効調節型肥料 / 接触栽施肥培 / 不耕起直播栽培 / 画像解析 / β-フェニル乳酸 / シードテープ / 茶樹施肥法 / リン獲得機能 |
Research Abstract |
肥効調節型肥料を用いた接触施肥技術の実用化に向けた改善を行い、次の結果を得た。(1)肥効調節型肥料の接触施肥の特長を最も反映できる、シードテープの同位置に種子とシグモイド硫安被覆肥料を封入した、ホウレンソウの超省力、高付加価値接触施肥栽培を行い、省力化と高品質化が可能であることを明らかにした。(2)永年性の代表的高付加価値作物である茶樹の生育収量に対するスティック型肥効調節型肥料の3年間の試験結果をまとめ、品質収量を低下させることなく窒素施肥量を30kg/10aまで低減することができた。(3)リン酸資源の枯渇に対応するために、リン獲得機能を有する、アブラナ科植物の生育、収量とリン酸の接触施肥技術の関係をダイコンで検討し、P2050.8g,1.6g/pot施用で充分な生育が得られ、利用率も50%余の高い値が得られた。(5)根量増大遺伝子rol-cは単独ではイネ、タバコでは根量増大効果が見られない事を明らかにすると共に、野生型のAgrobacterium rhyzogenes感染タバコを作成し、これに野生型花粉の交配で根量の増大した増殖機能を持つ個体を作出した。そしてこの個体を対照区と比較して、タバコ根の画像解析を行い、根系発達の微細形態と根量測定簡易法を開発した。(6)根表面積増大に効果が認められたβ-フェニル乳酸の水稲の茎葉生育や根系形成に及ぼす影響を検討し、太根より細根の増殖に効果があることを明らかにした。(7)重粘質土壌における水稲の全量基肥施肥不耕起直播栽培を検討し、安定した収量を得るためには生育後半に窒素を供給できるシグモイド型肥効調節型肥料が有効であることを明らかにした。(8)これまでの4年間の試験結果をまとめ肥効調節型肥料の接触施肥施用による肥料効率の飛躍的改善効果と目的成分の供給に関する成果報告書を作成した。
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Research Products
(6 results)