2006 Fiscal Year Annual Research Report
東南アジア平原地帯における複合的な資源利用とその持続的発展に関する研究
Project/Area Number |
18251012
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
野間 晴雄 関西大学, 文学部, 教授 (00131607)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野中 健一 総合地球環境学研究所, 研究部, 助教授 (20241284)
舟橋 和夫 龍谷大学, 社会学部, 教授 (80081173)
岡本 耕平 名古屋大学, 大学院・環境学研究科, 教授 (90201988)
堀越 昌子 滋賀大学, 教育学部, 教授 (30024970)
加納 寛 愛知大学, 国際コミュニケーション学部, 助教授 (30308712)
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Keywords | 生物資源 / 市場経済 / 天水田農村 / ラオス / タイ / データベース / 食生活 / 学校 |
Research Abstract |
東南アジア大陸部の平原地帯に位置する不安定な天水田農業主体の2つの地域での総合的な資源利用の比較調査を行なった。対象地域は東北タイコンケン郊外ドンデーン村と、ラオスビエンチャン近郊のドンクワーイ村の2地域とその周辺である。今年度は調査手法やデータ共有の方法を議論するとともに、その立ち上げと現地カウンターパートとの協力の取り付け、基礎調査を実施した。前者は40数年以上の調査歴、後者も総合地球環境学研究所を中心とした生態史プロジェクトの一環として7年以上の足場をもつ。発展段階大きく異なり、前者が農村景観を保持するがライフスタイルはかなり都市化した通勤兼業農村である。後者は中心都市からの距離が30km前後とほぼ同じだが、多品種の稲や植物、魚介類や昆虫など様々な動植物資源の栽培・採集・販売などの複合的な資源利用の実態が存在する。今年度に実施した両村の調査は以下の通り。 1)ドンデーン村:農業生産、食生活・栄養、立地形成に寄与する自然環境調査、周辺集落や都市との関わり、学校における子ども意識変化と遊び、GISを用いた既存農地データベースの考察、全戸世帯調査の補足と家族関係、地域信仰、淡水藻類、水質解析とその形成要因。 2)ドンクワーイ村:全戸調査の一次解析、水田の生産・環境解析、生物資源利用、GPSを用いた住民の行動分析、地域信仰関係、食生活・栄養、動物採集活動とその市場化、氾濫原での土地利用解明のための現地予備調査、家族・親族構造、学校における子ども意識変化・進学状況と遊び、製塩と交易史、村落史、淡水藻類、水質解析とその形成要因。 両村ともグローバル市場経済の影響が認められるが、ドンデーン村が辿った道筋をドンクワーイ村が辿るのかの検証と、データの比較規準の設定は次年度以降の課題である。なお、成果の還元については、両地域とも村や研究所・大学でのワークショップや説明会を実施した。
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Research Products
(16 results)