2007 Fiscal Year Annual Research Report
アメリカ大陸における疾患感受性を規定するウシ主要組織適合遺伝子の検出技術の実用化
Project/Area Number |
18255013
|
Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
間 陽子 The Institute of Physical and Chemical Research, 分子ウィルス学特別研究ユニット, ユニットリーダー (50182994)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹嶋 伸之輔 独立行政法人理化学研究所, 分子ウィルス学特別研究ユニット, 協力研究員 (60342812)
小沼 操 北海道大学, 名誉教授 (70109510)
|
Keywords | ウシMHC(BoLA) / アメリカ大陸 / BoLAクラスII対立遺伝子 / PCR-SBT法 / 牛白血病 / 牛白血病ウイルス(BLV) / 疾患感受性 / 多型性 |
Research Abstract |
南米アメリカ大陸ではアルゼンチンとパラグアイ、アメリカ合衆国では、ワシントン州とアイダホ州で牛採血を行った。 アルゼンチンでは、乳用としてホルスタイン(3牧場、421頭)、肉用としてアンガス(3牧場、648頭)から採血した。パラグアイではホルスタイン(1牧場、30頭)およびブラウンスイス(1牧場、10頭)から採血した。さらに、ワシントン州とアイダホ州ではホルスタイン30頭を採血した。血清を分離後、酵素抗体法およびゲル内沈降反応法によって、BLV抗体陽性牛を検出した。BLV感染牛はリンパ球数、異型リンパ球の有無および臨床診断等から、未発症健康と前癌状態であるリンパ球増多症(PL群)の2つの病態に分類した。さらに、海外共同研究者の協力の元に、全頭の血液からゲノムDNAを抽出し、採種したサンプルは日本に持ち帰り、BoLAクラスII遺伝子DRB3およびDQA1のタイピングをPCR-Sequence based typing(SBT)法を用いて決定した。 これまでに日本に多い品種のみで行ってきたPCR-SBT法(PCRプライマーの配列の検討、PCRの温度や時間など)の条件で問題なくタイピングが可能であった。次に、各々の対立遺伝子頻度を算出し、日本で飼育されている黒毛和種(95頭)、ホルスタイン(91頭)、日本短角(102頭)、ジャージ(64頭)の分布と比較した結果、ホルスタインの対立遺伝子分布は飼養地域が異なっても非常に類似していた。 さらに、アルゼンチンのホルスタインについて、BoLA-DRB3および-DQA1の各対立遺伝子頻度を未発症健康とPL群で比較し、牛白血病発症に対して抵抗性と感受性を規定する対立遺伝子を探索した。 同時に、1回のPCR後にDirect sequence可能なプライマーの設計に成功し、大規模なサンプルに対応可能な新規PCR-SBT法を開発した。
|
Research Products
(18 results)