2007 Fiscal Year Annual Research Report
影を用いた場の創出的メディア表現とコミュニティ・コミュニケーションへの活用
Project/Area Number |
18300044
|
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
三輪 敬之 Waseda University, 理工学術院, 教授 (10103615)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上杉 繁 早稲田大学, 理工学術院, 專任講師 (80350461)
大崎 章弘 早稲田大学, 理工学術院, 助手 (70386639)
板井 志郎 早稲田大学, 理工学術院, 助手 (00398934)
渡辺 貴文 早稲田大学, 理工学術院, 客員研究助手 (20449341)
|
Keywords | ヒューマンインターフェイス / コミュニケーション / 影 / 身体性 / ワークショップ |
Research Abstract |
地理的に離れた場所にいる多様な人々の出会いの場づくりを支援することが可能な「共存在のコミュニケーションシステム」(影システム)や、場のネットワーク拠点としての「共存在の家」の設計手法について検討するため、昨年度の成果をふまえ、交付申請書に記載した計画に従って以下の研究を実施した。(1)昨年度製作した複数音源定位装置や3箇所間通信装置を影システムに組み込んだコミュニケーション実験を行った。その結果、複数人による同時発話時の存在位置定位や、離れた3箇所間での間合いのとれた会話や共同描画が実行可能であることを実験的に明らかにした。(2)身体の影と音声との統合的な表現手法として、影で表現された話者の頭部位置から音声を提示することを実現するため、コミュニケーション空間の天井面と床面にスピーカアレイ配置した簡易型の三次元的空中音像表現システムを考案製作し、その有効性を確認した、(3)過去の出来事の現場を再現して、当事者の身体表現を追体験するため、記録保存した過去の人物の影映像に画像処理を施すソフトを開発した。これにより過去の仮想的な現場に自身の身体を置くことが可能な「場のアーカイブシステム」を実現し、その有効性を検討した。(4)自身の影を消去したり、時間的、空間的に自身の身体からずらしたりすることが可能な実験システムを開発し、コミュニケーションにおける間(ま)の生成と共有に、身体と影との存在論的な非分離性がどのように関わっているのかを実験的に検討した。以上の他に、人物や個物の仮想的な影表現手法や、異なる形状のコミュニケーション空間をつないだ時の影の表現手法(位置や形状の操作)についても検討した。また、影には、存在そのものを表現する働きと運動動作などの機能を表現する働きが存在し、これらの二重の働きを活用することで、出会いの場における気づきや主体的な表現を引き出せる可能性があることを考察した。
|
Research Products
(12 results)