2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18300057
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
山下 幸彦 東京工業大学, 大学院理工学研究科, 助教授 (90220350)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉山 将 東京工業大学, 大学院理工学研究科, 助教授 (90334515)
田中 聡久 東京工業大学, 大学院共生科学技術研究部, 助教授 (70360584)
鷲沢 嘉一 独立行政法人理化学研究所, 脳信号処理チーム, リサーチアソシエイト (10419880)
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Keywords | 信号空間の構造 / 多様体 / 非対称カーネル法 / 汎化能力推定 / 脳信号処理 / 共変量シフト / マハラノビス計量 / 幾何学的局所等方独立 |
Research Abstract |
本年度は、信号空間の構造に基づいた学習理論の構築とその応用に関して、次のような研究を行った。 山下は、マハラノビス計量を求めるためのノンパラメトリックな確率密度推定に対して、標本点における密度推定と最適化条件を組み合わせ、全体の確率密度を推定する方法を考案し、計算実験によってその有効性を確かめた。また,カーネルウィーナーフィルタによってパターン認識を行う方法を開発し、原空間のノルムに基づく正則化の導入と共に、非対称カーネル法の適用を試みた。杉山は、学習における汎化能力評価に関して、共変量シフトとパターン空間の幾何的構造に関する理論的考察を行なった。また、共変量シフトの理論とその脳コンピュータインターフェースやロボット制御への応用に関して、ドイツ・フラウンホーファー研究所のK.-R.Mueller教授、および、英国・エジンバラ大学のS.Vijayakumar助教授を訪問し、情報交換を行なった。田中は、イタリア・Fiori博士を日本に招へいし、直交行列の幾何学的な構造を利用した同時対角化の手法を開発し、理論的な解析を試みた。また、この幾何学的な考え方に関し、電子情報通信学会で講演を企画した。更に、非線形な信号分解手法である経験的モード分解を、複素数体の上で定義した。鷲沢は、信号の時間周波数変化を高精度に測定するための可変経験モード分解と信号のスパース性を用いた信号分解の手法である疎行列解析法のオンライン学習法を開発した。そして可変経験モード分解の理論に関して、英国Imperial CollegeのDanilo Mandic氏訪問し、情報交換を行なった。さらに、山下、田中、鷲沢は、これらの研究に基づき、大きな雑音が含まれる脳信号から、ターゲットとなる信号を分離する手法を開発し、計算機実験を行った。
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