2009 Fiscal Year Annual Research Report
顔表情変化時の動的特徴量に基づくバイオメトリクス個人認証アルゴリズムの研究
Project/Area Number |
18300062
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
森島 繁生 Waseda University, 理工学術院, 教授 (10200411)
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Keywords | 個人認証 / 動画像解析 / なりすまし防止 / 表情アニメーション / 合成による分析 / 時空間周波数 / 3次元フーリエ変換 / マーカーレス顔動作キャプチャ |
Research Abstract |
最終年度は、まず「作為的な笑い」と「自然な笑い」との分類に関して検討を行った。無表情から表情変化を開始する表情動画像を対象として、初期フレームで特徴点自動抽出を行った後に、オプティカルフロー計算に基づき、各特徴点をロバストに追跡する。これにより、追跡点座標値の時間的な変化を記述し、表情表出前後の追跡点座標の差分を特徴ベクトルとして、サポートベクタマシン(SVM)により笑いの分類を行った。これにより、表出された表情が実際の感情を伴っているかどうかを判断した結果、昨年よりも高い80.0%の精度で「作為的な笑い」と「自然な笑い」とを見分けることが可能となった。 次に、年齢・性別毎の年齢変化シミュレーションについては、レンジスキャンデータ(3次元顔形状データ+正面顔テクスチャ)に基づいて生成された正確な3次元形状と正面顔テクスチャを有する人物顔モデルデータベースに基づき、3次元形状とテクスチャの双方に年齢特徴を加えた年齢変化顔の合成手法を提案した。現在の顔データと年齢を入力し、年齢特徴ベクトルを入力顔に加減算することで、老年化、若年化した顔モデルの合成が可能となった。テクスチャ情報のみならず、3次元形状変化も考慮しており、個性を反映しつつも、しみ、しわ、ひげなどの追加、削除が可能となった。 さらに、3つ目の課題として、正面テクスチャのみから、3次元顔モデルを高速に自動生成する手法を開発した。これは、正面テクスチャの特徴点の誤差を最小化しつつ、1500名分の顔データベースから計算された顔らしさの尤度を最大化するという最適化問題を解くものであり、いわば顔の特徴を表す各主成分の値を調整することによって、本人に最も似通った3次元顔モデルを推定するものである。性能評価によりわずか3秒たらずの計算時間で、頂点レベルの推定誤差2mmを達成した。
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Research Products
(9 results)