2006 Fiscal Year Annual Research Report
近赤外超短パルスレーザによる光音響生体イメージング技術の開発
Project/Area Number |
18300153
|
Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
高松 哲郎 京都府立医科大学, 医学研究科, 教授 (40154900)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山岡 禎久 京都府立医科大学, 医学研究科, 助手 (80405274)
|
Keywords | 光音響 / 生体イメージング / 非線形光学 / 多光子吸収 / 近赤外光 / 超短光パルス / 生体医用工学 / 血管イメージング |
Research Abstract |
本年度は、近赤外超短パルスレーザを用いた多光子励起光音響生体イメージング技術の開発のために以下の検討を行った。 1.多光子吸収による光音響波のMHz周波数帯域トランスデューサによる検出 近赤外ナノ秒光パルスをローダミンB/クロロホルム溶液に集光照射した際、発生する光音響波がパルスエネルギーに対して2乗の依存性を持つことがわかった。通常のMHz周波数帯域の音響トランスデューサにより2光子吸収による光音響波を検出可能であることを示した。 2.多光子吸収による光音響イメージングと1光子吸収による光音響イメージングによる光軸方向の分解能の比較 ナノ秒光パルス照射により発生する光音響波の光軸(深さ)方向位置依存性を測定した結果、1064nmの場合(2光子吸収)は532nmの場合(1光子吸収)に比べて信号発生領域が狭いことがわかった。多光子吸収を利用すると光音響イメージングの深さ方向の分解能が向上することを示した。 3.フェムト秒光パルスにより発生する光音響波の検出 再生増幅器により増幅した近赤外フェムト秒光パルスにより光音響波発生可能であることを示した。 4.フェムト秒光パルスのパルス幅の制御(プリズム対、分散媒質伝播(バルク、液体、ファイバー)) 多光子励起光音響波発生のためにパルス波形(パルス幅)の最適化のための光学系を構築し、パルス波形の変化を評価した。 5.多光子吸収光音響波測定に最適な音響トランスデューサの選定 近赤外ナノ秒光パルスを用いて多光子励起光音響波検出のための、音響トランスデューサの最適化を行った。 6.ナノ少光パルス用いて発生した光音響波の血液含量依存性生組織依存性生位置依存性の検討 ラットの肝臓を用い、血液量により光音響波強度が変化することを示した。光音響波により血液量のイメージングが可能であることを意味する。
|
Research Products
(5 results)