2008 Fiscal Year Annual Research Report
運動と遺伝的特性が筋の無負荷最大速度に及ぼす影響:スラックテストによる検討
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18300217
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| Research Institution | The University of Tokyo |
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Principal Investigator |
石井 直方 The University of Tokyo, 大学院・総合文化研究科, 教授 (20151326)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中里 浩一 日本体育大学, 体育学部, 准教授 (00307993)
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| Keywords | スラックテスト法 / 無負荷最大速度 / 筋線維組成 / 遺伝子多型 / 運動・トレーニング |
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| Research Abstract |
ヒト骨格筋の生体内の収縮において、個々の筋線維が発揮しうる短縮速度については不明の点が多い。我々は「スラックテスト法」を応用した新しいシステムを開発することにより、ヒト下腿三頭筋の無負荷短縮速度(Vo)をさまざまな筋活動レベルのもとで測ることに成功し、筋活動レベルの上昇に伴ってVoが増大することを示した。本研究は、このスラックテスト法を応用し、1)筋線維組成の違い、2)加齢、3)運動・トレーニング、4)遺伝的要因などがVoおよび筋線維の動員パターンに与える影響について明らかにすることを目的とする。19-20年度の研究により、以下が判明した。
1.ヒトを対象とした研究
1)筋線維組成がVoおよび筋線維動員様式に与える影響:i)高齢者などでも安全にVoの測定が可能な、「新スラックテスト法」を開発した。ii)この方法を上腕二頭筋を対象として用い、長期間筋力トレーニングを行ってきた被検者と一般人の間でVoを比較したところ、有意な差がないことなどがわかった。
2)遺伝子タイプがVoおよび筋線維動員様式に与える影響:ACTN-3(α一アクチニン-3>の遺伝子型とVoの関係について調ベ、i)腓腹筋を対象としたVoの測定では遺伝子多型の影響は見られなかったが、上腕二頭筋を対象としたVoの測定では、RR型(正常型ホモ)が、XX型(異常型ホモ)に比べ、有意に高値を示した。ii)RR型では、XX型と比べ、高強度エキセントリック運動後の筋力低下およびVoの低下の程度が有意に低く、また室れらの回復速度も有意に高いことがわかった。さらに、運動後の筋損傷マーカーの増加の程度も、RR型では、他の遺伝子型に比べ低く抑えられた。これらの結果は、高強度筋運動によって起こる筋損傷に対する耐性、および筋損傷からの回復に、ACTN-3の遺伝子多型が影響していることを示唆する。
2.ラットを対象とした研究
1)筋線維への遺伝子導入:前年度に引き続き、下腿三頭筋に対し、エレクトロポレーション法により遺伝子導入を行う基礎的実験を行った。
現在、IL-6遺伝子の導入を試み、その結果を解析中である。
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[Journal Article] Low-intensity resistance training with slow movement and tonic force generation (LST) increases basal limb blood flow.2009
Author(s)
Tanimoto. M., Kawano, H., Gando, Y., Sanada, K., Yamamoto, K, Ishii, N., Tabata I. and Mivachi. M.
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Journal Title
Clinical Physiology and Functional Imaging (印刷中 掲載確定)
Peer Reviewed
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[Journal Article] Hormonal and metabolic responses to slow movement resistance exercise with different durations of concentric and eccentric actions.2009
Author(s)
Goto, K., Ishii, N., Kizuka, T., Kraemer, RR., Honda, Y. and Takamatsu, K.
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Journal Title
Eur. J. Appl. Physiol. (印刷中 掲載確定)
Peer Reviewed
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[Journal Article] Cross-transfer effects of resistance training with blood flow restriction.2008
Author(s)
Madarame, H., Neya, M., Ochi, E., Nakazato, K., Sato, Y. and Ishii, N.
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Journal Title
Med. Sci. Sports Exerc. 40
Pages: 258-263
Peer Reviewed
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