2007 Fiscal Year Annual Research Report
伝統発酵食品中の微生物による酵素分解ペプチドの機能性
Project/Area Number |
18300250
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
長野 宏子 Gifu University, 教育学部, 教授 (40074984)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
粕谷 志郎 岐阜大学, 地域科学部, 教授 (20021438)
鈴木 徹 岐阜大学, 生命科学総合研究支援センター, 准教授 (20235972)
下山田 真 宮城大学, 食産業学部, 准教授 (60235695)
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Keywords | 発酵食品 / 微生物 / 酵素 / たんぱく質 / ペプチド / 機能性 |
Research Abstract |
世界中の伝統的な発酵食品から食品に関与しているたんぱく質分解能微生物の探索・保存をペプチドの機能性を検討した。たんぱく質分解能があり、発酵食品の種類や地域を超えて普遍的に存在しているBacillus属を生化学的方法および16S rDNAにより同定した。Bacillus subtilisの16S rDNA結果をDDBJによりアクセッションNo.を取得し、系統樹を作成した。これらの中のB. subtilis M2-4株の産生する精製酵素の分子量は、33kDaと推定し、至適温度55℃で、至適pHは11.0であり、また、その酵素は50℃まで安定でありpH5.0-11.0の範囲で安定であった。N-末端アミノ酸配列はAQSVPYGISQIKAPAであり、サブチリシンと同じであったが、小麦粉発酵食品からは初めて分離された微生物であった。酸性カゼインに対する分解フラッグメントのC末端は、特に親水性アミノ酸アルギニン、グルタミン、疎水性アミノ酸バリン、イソロイシン等のアミノ酸であり、ペプチダーゼの可能性がある。(日本家政学会掲載決定2008.04.05) 牛乳たんぱく質β-ラクトグロブリンに対する酵素作用には、B. subtilis DB濃縮粗酵素を用い分解能を検討した。β-ラクトグロブリンは、37℃、1時間で細かくペプチドに分解され、ペプチドファラグメントのN-terminalアミノ酸配列は、β-ラクトグロブリンアミノ酸配列の23、36と一致し、β-ラクトグロブリンのアレルギーエピトープ部分の分解能があった。酵素はアレルギー患者にとって低アレルギーなど機能性食品になる可能性をもっているものである。(J. food Science印刷中) 食由来微生物の保存とデータベース化については、生物多様性下において、タイ、ベトナム、中国、カンボジアとMOUを締結でき、公開可能な状況になった。
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Research Products
(5 results)