2006 Fiscal Year Annual Research Report
南方熊楠生物・生態学関連資料のデータベース化と総合的研究
Project/Area Number |
18300301
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
岩崎 仁 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 助手 (80135631)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
萩原 博光 独立行政法人国立科学博物館, 植物研究部, 室長 (90100932)
坂東 忠司 京都教育大学, 教育学部, 教授 (70218676)
安田 忠典 関西大学, 文学部, 助教授 (90388413)
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Keywords | 南方熊楠 / 生物・生態学資料 / 画像記録・保存 / スキャニング / 統合型データベース / 科学技術史・科学思想史 / 菌類・変形菌類 / 藻類・蘚苔類 |
Research Abstract |
2006年5月12日に研究代表者と分担者による会議を開催し、今年度の研究方針を協議した。この方針に従い以下のような実績をあげることが出来た。 1)つくば市国立科学博物館植物研究部において研究協力者により、南方熊楠彩色菌類図譜記載英文のうちリライトのない図譜について翻刻とデジタルファイル化をおこなった。この結果、すべての図譜について記載英文のテキストファイル化が完了した。今後はこれらの英文が閲覧・検索が可能な画像・テキスト統合型のデータベースとする。 2)国立科学博物館植物研究部所蔵資料のうち菌類図譜以外の生物・生態学関連資料、藻類標本については板東が6日間ずつ3回にわたり調査を行い、蘚苔類、高等植物標本については土永浩史、土永知子両氏の協力により4日間の調査を行って、全体的な把握とデジタルファイル化の方法について検討した。 3)南方熊楠顕彰館所蔵の生物・生態学関連資料、顕花植物やシダ類、藻類などの標本、昆虫や生物標本、及び鉱物標本について研究代表者および分担者全員で調査をおこなった。 4)日記・書簡・原稿類と生物・生態学関連資料との関係性の検証と考察の一環として、これまでほぼ未調査であった新聞切り抜き(一部自筆書き込み有り)についてスキャニングによる画像保存とデジタルファイル化に着手した。このスキャニングには新規な上向きスキャナを導入することにより作業による資料の損傷を最小限に止めることが可能となった。 5)南方熊楠の植物研究の実地追跡調査と映像ファイル作成のため、紀伊半島熊野地方について調査をおこない、那智における足跡を映像記録した。 6)前記、映像をはじめとしてこれまでの研究成果を反映させた「日本の科学者技術者展第4回南方熊楠-森羅万象の探求者-」を上野国立科学博物館みどり館(東京都台東区上野公園)において2006年10月7日から11月26日に開催し、約68,000人(科博発表)の入場者を得た。
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Research Products
(5 results)