2007 Fiscal Year Annual Research Report
微生物の代謝活動により固化する新しい保存材料の作製と評価
Project/Area Number |
18300304
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
川崎 了 Hokkaido University, 大学院・工学研究科, 准教授 (00304022)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
広吉 直樹 北海道大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (50250486)
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Keywords | 微生物 / 固化 / 保存材料 / 炭酸カルシウム / 透水係数 |
Research Abstract |
本研究の目的は,自然の地盤(土)および岩盤(岩,岩石)の中に生息する微生物の代謝活動を積極的に活用することによって,安価で環境に優しく耐久性に優れた新しい遺構,遺物,石造文化財などの保存材料(強化材料,接着剤,補填材料など)を作製し,作製した保存材料を使用した土および岩石の力学・水理学特性について微視的かつ空間的に検討を実施し,新たに開発した保存材料の有効性について評価を行うことである。2年目である平成19年度は以下の3項目について実施し,得られた主な成果の概要は以下に示すとおりである。 (1)炭酸カルシウムの室内析出試験:北海道内を中心とした国内の5地点から土を採取し,土(微生物),有機栄養源,カルシウム源を加えて作製したカルシウム溶液中から微生物の代謝活動によって炭酸カルシウムを析出・沈殿させる試験を行った。微生物代謝に関与する要因としては,有機栄養源,温度,pHに着目し,これらの組合せを変化させた場合に見られる炭酸カルシウム析出量の経時変化を調べ,影響要因との間に存在する関係について検討した。 (2)保存材料を使用した供試体の作製:対象とする地盤としては砂質地盤および粘土質地盤を想定し,土粒子間の間隙に炭酸カルシウムを析出・沈殿させることにより保存材料を使用した種々の供試体を作製した。 (3)保存材料を使用した供試体の力学・水理学特性の評価:保存材料を使用した種々の供試体を用いて,室内で力学・透水試験を行った。また,保存材料による処理後の物性値を処理前の物性値と比較することにより,供試体レベルにおける地盤に対する保存材料の効果について評価を実施した。その結果,保存材料により処理された後の供試体において,一軸圧縮強度の増加および透水係数の低下が確認された。
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Research Products
(14 results)
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[Presentation] Novel grout cementing due to microbial metabolism2007
Author(s)
S. Kawasaki and N. Hiroyoshi
Organizer
Hokkaido University COE Seminar 「Trilateral Seminar on Chemistry and Microbiology in Civil, Resource & Environmental Engineering between Hokkaido University, University of Applied Science Karlsruhe and Forschungszentrum Karlsruhe」
Place of Presentation
北海道大学学術交流会館(札幌)
Year and Date
2007-09-04
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