2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18300307
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Research Institution | Toin University of Yokohama |
Principal Investigator |
杉本 恒美 Toin University of Yokohama, 工学部, 教授 (80257427)
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Keywords | 計測工学 / 可視化 / リモートセンシング / 超磁歪振動子 / チャープ波 / パルス圧縮 / 地中探査 / 音波探査 |
Research Abstract |
平成20年度は、まず平成19年度に行われた実験結果に基づいて、チャープ波およびパルス圧縮技術を用いた音波による地中映像分解能に関する報告を関連学会等にて行った(国際学会3件、シンポジウム研究会2件、国内学会2件、計7件)。 超磁歪振動子によるチャープ波の種類と持続時間および周波数依存減衰が分解能に与える影響を調べるために、8月1日-9日にかけて、茨城県日立市神田町にある休耕地にて音波伝播実験を行った。実験に先立ち、5月の連休中に探査対象として小型のプラスチック容器を深さ50cm程度に埋設した。実験時には、アップチャープ、ダウンチャープ波(ストップ周波数300Hz、送振時間100ms)のスタート周波数を500-1kHzの間で変化させて、シミュレーションによる検討どおりの分解能が発揮できるかどうか比較した。さらにチャープの変化のさせ方に関してはリニア、ログの2種類を調べて浅層地中探査の際に影響がでるかどうかについても検討した。また、受振はセンサーであるジオホン12個を使用したが、試験的にスキャニング振動計(SLDV:Scanning Lase Doppler Vibrometer)を用いてレーザ光による探査が可能かどうかも検討を行なった。 実験検討結果から以下のことが明らかになった。 1.50cm程度の深さではチャープ波の種類は分解能にそれほど大きな影響を与えないが、探査深度を深くするにはログチャープとダウンチャープの組み合わせが有効であること。2.チャープの持続時間は長い方が分解能改善につながること。 3.レーザ光でも探査可能ではあるが、横波音波を捉えるために工夫が必要であること。 以上の結果から、超磁歪振動子を横波振源として用い、さらにチャープ波とパルス圧縮法を用いることで約50cm程度の浅層地中において約20cm(軸方向、方位方向とも)の分解能を実現できることを明らかにした。
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Research Products
(4 results)