2006 Fiscal Year Annual Research Report
農産廃棄物固定化担子菌による有機性農薬汚染土壌のバイオレメディエーション法の開発
Project/Area Number |
18310055
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
星野 一宏 富山大学, 理工学研究部(工学), 助教授 (20222276)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加賀谷 重浩 富山大学, 理工学研究部(工学), 助教授 (50272894)
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Keywords | 土壌浄化 / バイオマス / バイオレメディエーション / 担子菌 / 農産廃棄物 / 農薬 |
Research Abstract |
a)分子生物学的ツールを用いた土壌中白色腐朽菌の増殖・酵素分泌定量法の確立 C.versieolorを土壌中に添加した際の増殖挙動と分泌生産されるリグニン分解酵素の発現量を調べるために、土壌からのDNA及びRNAを抽出するために各種方法を検討した。その結果、DNAの抽出に関してはビーズ破壊法と土壌DNA抽出用のキットを併用することで大半のDNAを回収することが可能であることが判明した。一方、RNAの抽出に関しては、ビーズ法とRNA抽出試薬(ISOGEN)を併用することにより回収できることがわかったが、土壌中のRNaseの影響が易いため現状では定量化は難しく今後の課題である。しかし、土壌中に添加したC.versicolorの増殖は、土壌中からgDNA抽出し、さらに、Laccaseのprimerを用いたReal-time PCR法により0.01〜100mg/g-soilの濃度まで菌体の定量が可能であることが実証できた。 b)農産廃棄物を利用した担子菌固定化法の開発 汚染サイトは一般に貧栄養状態の土壌である。このような現場においてバイオレメディエーションを行う場合、土壌へ投入した担子菌が効率よく増殖し、リグニン分解酵素を十分分泌させる必要がある。このような必要性から農産廃棄物として処分されている稲わらをC.versicolorへの栄養源として、さらに、LaccaseおよびLignin peroxidase分泌促進フラボノイドを同時に閉じこめた固定化担子菌を開発する。その第一歩として、乾燥稲わらをミキサーにて粉砕・微細化した後、多糖類等をバインダーとした固定化担体を調製した。この際、稲わらとバインダー(寒天、カラギーナンなど)の混合比を検討し、約1〜3mmの担体を調製した。この担体に水を含ませると20〜50%膨潤することから、現在膨潤を抑制する方法を検討中である。
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Research Products
(1 results)