2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18310095
|
Research Institution | Kyoto Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
高田 寛治 Kyoto Pharmaceutical University, 薬学部, 教授 (30102106)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 由佳子 京都薬科大学, 薬学部, 博士研究員 (30278444)
|
Keywords | インスリン / マイクロニードル / DDS / ペプチド / 蛋白薬 / 高分子薬 / 経皮吸収 / 動物実験 |
Research Abstract |
前年度の研究成果に基づき、大型実験動物におけるインスリン・マイクロニードルMNの評価を行った。方法としては、インスリンの1.0および2.0単位を含有するMNを調製し、オスのビーグル犬3頭の腹部除毛皮膚に投与した。その後8時間にわたり循環血液を採取し、血糖値を測定した。投与後、血糖値は降下し、1.5時間後に最低値を示し、4時間後にはほぼ正常値に復帰した。比較の目的で実施したインスリン注射液の皮下注射による投与の場合と同様、インスリンMNにおいてもインスリンの投与量に比例して血糖値は降下した。薬理学的利用率(PA)を求める目的でインスリン溶液を1.0単位の投与量で犬に静注し、血糖降下率一時間曲線の面積値を比較したところ、約90%という高い値が得られた。糖尿病患者の食後の高血糖に対するインスリンMN療法の有効性について検討するために、ビーグル犬へのグルコース負荷投与時における血糖値上昇に対するインスリンMNの効果について検討を行った。インスリンNWを2.0IUの投与量にてビーグル犬に投与した30分後にグルコースを負荷した場合、インスリンMNの投与により血糖値の上昇は抑制された。一方、インスリンMN投与量の1時間後にグルコースを負荷した場合には、血糖値の上昇は認められなかったものの、一過性の血糖降下が出現した。従って、糖尿病患者へのインスリンMNの投与時間としては、現行の皮下注射剤と同様、食前30分投与が推奨される。以上の検討の結果、マイクロニードルは新規の経皮吸収DDSとして極めて有望であるとの結論に達した。
|
Research Products
(10 results)