2006 Fiscal Year Annual Research Report
19・20世紀における「啓蒙」の理念と実践についての系譜学的・比較史的研究
Project/Area Number |
18320023
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
富永 茂樹 京都大学, 人文科学研究所, 教授 (30145213)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山室 信一 京都大学, 人文科学研究所, 教授 (10114703)
岡田 暁生 京都大学, 人文科学研究所, 助教授 (70243136)
王寺 賢太 京都大学, 人文科学研究所, 助教授 (90402809)
長尾 伸一 名古屋大学, 経済学研究科, 教授 (30207980)
小田川 大典 岡山大学, 法学部, 助教授 (60284056)
|
Keywords | 啓蒙 / 近代性の擁護と批判 / 西欧・非西欧交渉史 / 科学・技術論 / 近代の政治・経済システム / 公共空間と私空間 |
Research Abstract |
2006年度の本研究においては、京都大学人文科学研究所において二週間に一度の頻度で研究会を開催し、研究代表者・研究分担者および外部からの講師を招いて、まず19-20世紀のヨーロッパ・アメリカにおける「啓蒙」論の主要参考文献の検討と、歴史的概括を行なった。そこではヨーロッパ各国における社会主義、自由主義、ロマン主義の諸潮流における「啓蒙」の受容と批判、南アメリカにおける国民国家形成と「啓蒙」の関係、さらに社会学、文学、音楽などの諸実践・制度と「啓蒙」の関係についての検討が試みられた。また、18世糸己ヨーロッパにおける「啓蒙」の再検討を試みる観点から、フランス・ドイツ・ブリテンにおける政治史・経済史歴史・思想史の再検討を行なった。特に、この枠内では、パリ第10大学のマリー・レカ=ツィオミス教授を招いて『百科全書』研究の最新の動向についての講演会を組織した。 なお、逐次研究会での発表・議論についての報告を作成し、ML・HPなどを用いた本研究代表者・研究分担者間での情報の共有と保存、および研究発表の外部への公開を行なった。 さらに資料及び図書の収集にあたっては、おもに18世紀ヨーロッパの啓蒙と、ヨーロッパ19・20世紀における啓蒙研究・啓蒙論の主要著作の収集にあたった。 なお、当初計画されていた、James Schmidt(ed),What is Enlightenment?,California, California UP,1996翻訳については計画を変更し、18世紀ブリテン・フランス・ドイツの啓蒙についてのアンソロジーを編集する方向でそのテクストの収集・選択の作業を進めた。
|
Research Products
(6 results)