2006 Fiscal Year Annual Research Report
地方中核都市在住外国人のための方言教材の開発-その理念の構築と実際
Project/Area Number |
18320082
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Research Institution | Prefectural University of Kumamoto |
Principal Investigator |
馬場 良二 熊本県立大学, 文学部, 教授 (30218672)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木部 暢子 鹿児島大学, 法文学部, 教授 (30192016)
和田 礼子 鹿児島大学, 留学生センター, 助教授 (10336349)
甲斐 朋子 立命館アジア太平洋大学, アジア太平洋学部, 講師 (40331136)
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Keywords | 地方中核都市 / 方言テキスト / 熊本市内方言 / 方言データベース / 自然発話 |
Research Abstract |
大きくテキスト班とデータベース班とに分けた。 テキスト班では、熊本に住む中級レベル以上の日本語力を有する外国人留学生を対象に、方言的要素を含んでいる表現を機能別項目に分け、教材化をすすめた。必要な項目を「聞く・尋ねる」「誘う・断る」「自分の考えを述べる」「確認する」「説明する」「伝える」「許可をもらう・依頼する」の課に分け、「コラム」として「「よか」の使い方」「否定」「文末詞の「たい」」「アスペクト要素の「よる・とる」」「敬語」の調査研究と整理、また、巻頭には文法用語の簡単な説明を加えることとし、素案を完成させた。10回の会合を持ち、代表者、分担者、協力者の連絡を密にとっている。 テキスト作成をすすめつつ、作成に必要なデータ、外国人留学生32名による熊本方言の使用状況のアンケート調査を行ないデータベース化した。 熊本方言話者に対し、「どがん、どぎゃん、どやん」のどれをもっとも使うか、「動詞の辞書形+です」の使用不使用、「文末詞の「ど」「とだろ」」について聞き取り調査を行なった。データベース班は、熊本市内方言話者の日本人学生の自然談話をデジタルで録音、調査状況をビデオでも撮影し、両方をデータベース化している。すでに、20名ほどの録音、撮影が終わった。二人一組で談話を取り、各組の長さは30分程度である。他に、読み上げ形式のアクセント調査、長音の知覚実験、フォローアップインタビューを実行し、すべての実験には1組に2時聞程度をかけている。 録音したものの文字化作業は始まったばかりで、文字化したあとのタグ付けをどうするか、検討中である。
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