2006 Fiscal Year Annual Research Report
近世後期における地域ネットワークの形成と展開 日田広瀬家を中心に
Project/Area Number |
18320104
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
横山 伊徳 東京大学, 史料編纂所, 教授 (90143536)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 敏幸 佐賀大学, 教育学部, 教授 (50046207)
中野 等 九州大学, 比較社会文化研究科, 助教授 (10301350)
吉田 昌彦 九州大学, 比較社会文化研究科, 教授 (10141946)
杉本 史子 東京大学, 史料編纂所, 助教授 (10187669)
箱石 大 東京大学, 史料編纂所, 助教授 (60251477)
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Keywords | 広瀬淡窓 / 広瀬旭荘 / 広瀬林外 / 風聞 / 広瀬久兵衛 |
Research Abstract |
今年度は、調査初年度にあたるので、九州大学、日田関係者、東京大学が行なった既存調査結果(目録)の摺りあわせと、現状把握から開始した。(1)その結果、九州大学九州文化史研究施設『広瀬家文庫仮目録1-3』分と日田関係者整理分が目録として作成されている(約15000件分)ことが明らかとなった。 その後、本研究にとって前提となる未目録史料の整理目録化と、必要な史料の撮影を行なった。整理数約2000件である。撮影は主として風聞とそれを伝えた書状を中心に行った。(2)その結果、広瀬家に入る風説としては、大分府内藩経由のものが中心であることがわかった。特に、長州戦争期には、出兵先の探索方から直接広瀬久兵衛のところへ、書状に同封された風聞が届けられている。久兵衛はこれを日田へ転送し、源兵衛や林外のための有力な情報源となったと考えられる。 既存書簡集(『広瀬淡窓旭窓書簡集』)の人名索引作りを行った。(3)この結果、旭荘関係書状は、羽倉外記との人脈からか、天保〜弘化期のいわゆる幕府「開明派」の動静に関わって、貴重な情報を提供していることがわかった。 また、これらの調査にあわせて、研究会を催した。そこでの報告は以下のとおり。 井上敏幸「勘定奉行兼海防掛川路聖謨と広瀬家の人々」 高野信治「広瀬家と宗対馬藩田代領 鳥栖市史からみた広瀬家文書」 梶嶋政司「九州文化史研究所と広瀬家文書」 杉本史子「広瀬整理表」
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Research Products
(5 results)