2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18320111
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Research Institution | Kyoto Prefectural University |
Principal Investigator |
上島 享 京都府立大学, 文学部, 助教授 (60285244)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿部 泰郎 名古屋大学, 大学院・文学研究科, 教授 (60193009)
伊藤 聡 茨城大学, 人文学部, 助教授 (90344829)
石塚 晴通 北海道大学, 大学院・文学研究科, 名誉教授 (10002289)
大槻 信 京都大学, 大学院・文学研究科, 助教授 (60291994)
武内 孝善 高野山大学, 文学部, 教授 (60131611)
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Keywords | 日本史 / 勧修寺 / 真言寺院 / 諸寺院間交流 / 聖教・文書調査 |
Research Abstract |
本研究では、諸分野の研究者が共同で勧修寺に現存する聖教・文書の調査を進めるとともに、勧修寺を中心に諸寺院間交流という共通テーマを掲げて、研究を行うことが目的である。以下、具体的な研究計画毎に本年度の実績を報告する。 (1)勧修寺に現存する聖教および中世文書の悉皆調査、目録作成および写真撮影。 まず、研究組織の構成員全員による会合を実施し、本年度及び最終的な調査・研究計画を確定し、調査に必要な機材などを揃えた。そして、勧修寺での聖教・文書の調査を3回(夏・冬・春の授業休暇時)、計15日間行い、調書の作成、写真撮影を進めた。調書は順次データベース化を進めており、作業は順調に進んでいる。また、江戸中期、勧修寺に所蔵されていた資料群の目録である「勧修寺大経蔵目録」の分析を進め、現蔵資料との関係や旧蔵資料の調査を行った。特に、高野山大学図書館所蔵光明院文庫には勧修寺旧蔵資料が多数保管されており、高野山大学での調査を計3回、9日間実施し、その成果に基づき「勧修寺大経蔵目録」との対比を進めつつある。 (2)勧修寺の調査成果を踏まえ、諸寺院の間での宗教的・社会的交流をテーマに研究を進める。 勧修寺での調査毎に研究会を実施し、研究組織構成員が研究発表を行い、議論をした。その成果は近刊予定の『勧修寺論輯』3号に掲載される。 (3)聖教・文書を専門的に扱うことができる若手研究者の養成。 リサーチ・アシスタント(RA)を2名採用した。RAは調査・研究活動の補助を行うととに、本研究課題に則した研究テーマを設定し、研究を進めている。また、勧修寺での調査には、大学院生などの協力を得ており、RA・院生にとっては原史料に接しつつ、調査技術を習得する貴重な場となっている。 以上、調査・研究活動は順調に進行しており、成果も着実に上がりつつある。
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Research Products
(7 results)