2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18320117
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Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
伊藤 敏雄 Osaka Kyoiku University, 教育学部, 教授 (00184672)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福原 啓郎 京都外国語大学, 外国語学部, 教授 (60221537)
葭森 健介 徳島大学, 総合科学部, 教授 (50191648)
關尾 史郎 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 教授 (70179331)
窪添 慶文 立正大学, 文学部, 教授 (40011382)
中村 圭爾 大阪市立大学, 事務局, 副学長 (00047383)
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Keywords | 東洋史 / 考古学 / 魏晋南北朝史 / 簡牘 / 石刻史料 / 墓誌 |
Research Abstract |
研究参加者の役割分担をもとに研究を推進するとともに、7月に研究打合せを行って研究状況と研究内容について共同討議した上で、9月に海外共同研究者等を招聘して国際学術シンポジウム「魏晋南北朝史と石刻史料研究の新展開-魏晋南北朝史像の再構築に向けて-」を開催し、石刻史料を用いた研究成果を発表して討議した。また、研究の一環として中村・室山(編)『魏晋南北朝墓誌人名地名索引-『漢魏南北朝墓誌彙編』『新出魏晋南北朝墓誌疏証』篇-』(科研研究資料)を作成した。更に、シンポジウムでの報告を中心に、石刻史料を用いた研究をとりまとめ、科研報告書別冊『魏晋南北朝史と石刻史料研究の新展開-魏晋南北朝史像の再構築に向けて-』を編集・印刷した。 別冊の中で、窪添は墓誌の起源と定型化の過程を明らかにし、葭森は魏晋期の頌徳碑とその特徴を分析し、福原は晋辟雍碑について碑陰の題名の分析・検討を中心に歴史的意義を再検討した。中村は両晋南朝期の墓誌と公文書との関係を明らかにし、窪添は北魏墓誌の官歴記載を中心に正史と墓誌との関係を総合的に論じ、その関係や墓誌の官歴記載の信頼性を明らかにした。また、海外共同研究者の李凭は大同市周辺新出の石刻史料等をもとに北魏平城時期の移民社会の地位と思想感情を分析し、趙水森は洛陽出土魏晋南北朝墓誌の発見・収蔵と著録・研究状況を明らかにし、朴漢済は魏晋南北朝時期の墓葬習俗の変化と墓誌銘の流行との関連を明らかにした。別冊掲載の成果以外にも、關尾が「五胡」時代の墓誌に関する研究成果を公刊した。 一方、石刻史料以外についても、伊藤・福原・關尾が長沙呉簡を中心に研究を推進し、伊藤は『長沙呉簡・竹簡参』釈文のデータ・べースを主編するとともに、米納入簡の書式や邸閣に関する研究発表を行った。また、紙文書について、伊藤は楼蘭出土魏晋期書信の冒頭部分の書式を整理・検討した成果を公刊した。
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Research Products
(15 results)