2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18330049
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
大竹 文雄 大阪大学, 社会経済研究所, 教授 (50176913)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有賀 健 京都大学, 経済研究所, 教授 (60159506)
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Keywords | 企業内訓練 / 人的資源管理 / 生産性 / 職場外訓練 / 職場内訓練 |
Research Abstract |
「企業内訓練と人的資源管理策-決定要因とその効果の実証分析」という論文では、製造業事業所に対して行った独自アンケート調査の結果を用いて、企業内訓練や人的資源管理の決定要因や生産性に与える影響を分析した。その結果、職場外訓練(Off-the-job-Training)や小規模集団活動が事業所の生産性を有意に引き上げているものの、職場内訓練(On-the-job-Training)については、有意な関係を発見できなかった。また、人的資源管理については、頑健な推定結果を得ることはできなかった。人的資源管理の諸施策と訓練と相互連関や生産性との間の厳密な因果関係を明らかにすることは、今後の課題となっている。 また、本年度においては、ある製造業大企業の製造ラインの従業員とその管理監督者に対して、訓練、生産性、人的資源管理などに関する継続調査を開始した。この調査は、製造ラインに従業員を半年ごとに2年間調査を行うことで、訓練と生産性との関係について因果関係を明らかにすることを目指している。同一労働者を継続的に調べることで、労働者の個人による能力の違いをコントロールした上で、訓練が生産性に与えた影響を分析することができる。生産性の指標としては、管理監督者の評価に加えて改善提案件数も調べている。同一企業の同一製造ラインにいる労働者の訓練、生産性に関する継続調査という世界的にも例がないデータをもとに来年度は、訓練の効果を計量経済学的に明らかにする予定である。
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Research Products
(16 results)