2007 Fiscal Year Annual Research Report
路上駐車による交通混雑の社会的費用計測と交通政策に関する学際的研究
Project/Area Number |
18330064
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Research Institution | Tokyo Keizai University |
Principal Investigator |
青木 亮 Tokyo Keizai University, 経営学部, 准教授 (70272888)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 彰宏 帝塚山大学, 経済学部, 准教授 (00368581)
大西 靖 帝塚山大学, 経営情報学部, 准教授 (80412120)
轟 朝幸 日本大学, 理工学部, 准教授 (60262036)
松本 修一 高知工科大学, 総合研究所, 助手 (60389210)
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Keywords | 路上駐車 / 社会的費用 / 時間価値 / バス / 乗用車 / 交通シミュレーション / LIME / パークアンドライド |
Research Abstract |
研究2年目である平成19年度については、以下の3項目を中心に研究を行った。 【1.路上駐車対策実態調査】(主に青木担当)については、前年度に引き続き、路上駐車対策の1つとして注目度が高いパークアンドライドについて、先進事例であるフランスや英国の都市交通について文献調査を進めた。 【2.シミュレーターを用いた社会的費用のモデル化】(主に松本、大西、轟が担当)については、前年度の理論仮説の成果にLIMEなどの手法を組み込み、以下の知見を得ることが出来た。(1)2交差点の道路ネットワークにおけるシミュレーション分析から、路上駐車配置については、上流部、中流部、下流部の順で交通流に対する影響が大きくなることが明らかとなった。(2)交差点間において、1台目の路上駐車車両により、交通流は大きく影響を受け、その後の追加的な路上駐車車両の増加に対してはあまり大きな影響はないことが明らかとなった。一方、上流配置では2台目の路上駐車車両により比較的大きな影響が出ることが明らかとなった。(3)都市域大気汚染への路上駐車の影響として最大で330円程度(下流配置・交通量3000台/h)の被害が発生していることが明らかとなった。(4)通過交通の乗員が被る路上駐車の影響としては、全体として、最大で160000円程度(下流配置・交通量3000台/h)の費用が発生していることが明らかとなった。 【3.実交通流からの社会的費用のモデル化】(主に中村、松本、轟が担当)では、既存の研究では明らかになっていなかった、バス停付近における路上駐車が交通流および公共交通に与える社会的費用を新たに定義することで、浦安駅周辺における一般車にバスを加えたモデルにより路上駐停車の社会的費用を推計した。 【7.交通政策への適応可能性の検討】に関する議論を行うため、路上駐車に対する消費者行動に関するデータの収集を行った。路上駐車の供給側面である社会的費用の推計結果と、路上駐車の需要側面のデータを合わせて議論するための材料を一定程度集めることができた。
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Research Products
(3 results)