2006 Fiscal Year Annual Research Report
高等教育改革のコミュニケーション分析-現場における文化変容の質的検討-
Project/Area Number |
18330105
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
樫田 美雄 徳島大学, 総合科学部, 助教授 (10282295)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
五十嵐 素子 光陵女子短期大学, 国際コミュニケーション学科, 講師 (70413292)
出口 寛文 大阪医科大学, 教育機構, 教授 (90131341)
宮崎 彩子 大阪医科大学, 医学部, 講師 (20298772)
北村 隆憲 東海大学, 法学部, 教授 (00234279)
真鍋 陸太郎 東京大学, 工学系研究科, 助手 (30302780)
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Keywords | エスノメソドロジー / 会話分析 / ビデオエスノグラフィー / 少人数教育 / 高等教育改革 / PBLチュートリアル / カンファレンス / ワークショップ |
Research Abstract |
(1)研究会等……隔月の研究会を2つ(東京ビデオエスノグラフィー研究会および大阪ビデオエスノグラフィー研究会)組織し、テキストの講読、研究発表、講演、ビデオセッション等をおこなった。用いたテキストは『実践エスノメソドロジ-入門』、『Qualitative Research in Action』、『Talk at Work』,『フィールドワークの物語』などであり、研究発表・講演の演者は、松繁卓哉氏(立教大学)、高山智子氏(国立がんセンター)などである。 (2)調査等……A大学工学部演習調査、B大学医学部PBLチュートリアル調査、米国C大学小集団教育調査をおこない、それぞれについてくりかえしのデ-タセッションを行った。A大学調査に関しては、「中間報告書」を作成し、B、C大学調査に関しては、日本医学教育学会および筑波社会学会の機関誌に投稿準備中である。 (3)その他……科研研究会のホームページを作成し、発表されたレジェメ等を(パスワード付きで)掲載することによって、情報の相耳交流を図っている(http://www.ias.tokushma-u.ac.jp/social/kasida/kaken/kaken/html)また、関連研究として、『鍼灸の相互行為分析』も実施し、報告書を刊行した(近日中にPDFファイルでサイト上に公開の予定)。さらに、『徳島大学社会科学研究』誌上に「Examining Examinations」を発表した。 (4)知見等……同様の少人数教育であっても、工学のそれが「知の創造」を志向したものになっているのに対し、医学(少なくとも低学年)のそれは、「学習意欲の増進」を志向したものとなっており、この差が全体に影響を与えているようだった。また、この差異を「合意形成ワークショップモデル」(工学)対「診断志向病棟カンファレンスモデル」(医学)という対比で理解しようという模索もおこなったが、むしろそのような対比には収まりきらないことが判明した。
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Research Products
(2 results)