2008 Fiscal Year Annual Research Report
第一言語としての日本語発達指標の開発と言語発達障害への適用
Project/Area Number |
18330141
|
Research Institution | Aichi Shukutoku University |
Principal Investigator |
宮田 Susanne Aichi Shukutoku University, 医療福祉学部, 教授 (40239413)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 恵子 東京未来大学, こども心理学部, 准教授 (80326991)
大伴 潔 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (30213789)
白井 英俊 中京大学, 情報理工学部, 教授 (10134462)
杉浦 正利 名古屋大学, 大学院・国際開発研究科, 教授 (80216308)
平川 眞規子 東京国際大学, 国際関係学部, 教授 (60275807)
|
Keywords | 言語獲得 / 言語障害 / 発達指標 / 文法発達 / 日本語 / 国際研究者交流 / アメリカ合衆国:カナダ |
Research Abstract |
本研究では、1歳から5歳までの日本語を獲得する子どもの縦断発話データに基づき英語の代表的な言語発達指標であるDSS(Developmental Sentence Scoring, Lee1974)に対応する日本語の発達指標DSSJ (Developmental Sentence Scoring for Japanese)を開発し、この日本語の発達指標を84人の子どもの横断データ(2歳〜5歳)にあてはめて、将来の標準化に向けて調整を行った。さらに、DSSJが言語発達の評価や、言語障害児への治療・訓練における評価に有用な言語発達指標としての可能性を調べる目的で、知的障害、自閉症及び広汎発達障害を持つ子どもの評価結果を解析した。 結果をまとめると、伝統的に使われている形態素単位平均発話長(MLUm)と本プロジェクトで開発したDSSJの間に高い相関(0.88)が見られたが、(MLUmの信頼性が下がると言われている年齢3歳半以降ではDSSJとの関連が弱まる傾向(3歳半以下0.91、3歳半以上0.82)が見られ、形態素で計れる文の長さ(MLUm)と、意味的・統語的複雑さを反映した指標(DSSJ)の差が現れている。 障害を持つ子どもの場合もMLUm3.0以上は個人差が見られ、DSSJ値がMLUmから予測される値とは異なる場合が多く、DSSJがMLUmより個人の言語発達状態を的確に捉えていることが示唆される。また、DSSJで計られているそれぞれの文法領域の値に、健常児のグループよりも強い個人差が見られた。これは、DSSJの結果が個人の治療の大切な手がかりとなり得ることを示している。 DSSJはWWW上のCHILDES国際発話データベース(MacWhinney,2000)の解析プログラムCLANの一部として一般公開されている(http://childes.psy.cmu.edu/clan/)。
|
Research Products
(29 results)
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
[Journal Article] Aspect.
Author(s)
SHIRAI, Yasuhiro
-
Journal Title
In p. c. Hogan (Ed.), The Cambridge encyc-lopedia of the language sciences. Cambridge University Press. 掲載確定
Peer Reviewed
-
-
[Journal Article] Multidimensional scaling.
Author(s)
TAKANE, Yoshio, JUNG, Sunho, OSHIMA-TAKANE, Yuriko
-
Journal Title
In R. E. Millsap and A. Maydeu-Olivares(Eds. ), Handbook of quantitative methods inpsychology. London : Sage Publ. 掲載確定
Peer Reviewed
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-