2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18340014
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
小野 薫 北海道大学, 大学院理学研究院, 教授 (20204232)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 佳三 北海道大学, 大学院理学研究院, 教授 (00113639)
泉屋 周一 北海道大学, 大学院理学研究院, 教授 (80127422)
石川 剛郎 北海道大学, 大学院理学研究院, 教授 (50176161)
深谷 賢治 京都大学, 大学院理学研究科, 教授 (30165261)
太田 啓史 名古屋大学, 大学院多元数理科学研究科, 助教授 (50223839)
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Keywords | Floer cohomology / Lagrangian submanifolds / pseudo-holomorphic curves / A-infinity algebra / Hamiltonian diffeomorphisms |
Research Abstract |
研究計画の一年目である今年度は、今までの研究を整理し検討を重ねると共に、国内外の研究集会で研究の現状について講演し、これからの研究の方向を探った。具体的には、Symplectic多様体の自己同型群に関する基本問題であったflux予想の証明について、Pan Pacific complex Geometry Conference, ICM, Madrid, Group of Diffeomorphismsなどで発表をした。この研究を纏めた論文は既に投稿済みであったが、今年度中に査読者の意見を入れて加筆を行い出版されるに至った。この仕事はsymplectic多様体の自己同型群のC^1-位相に関するものであるが、現在未解決であるC^0-位相に関する類似の問題もある。この未解決問題に対してどのようなアプローチが考えられるかを折りに触れて、深谷賢治氏、太田啓史氏と検討もしている。また、Lagrangian部分多様体に関する類似の問題についても、不十分ながらも分かったこともある。 10年来の深谷氏、太田氏、Y.-G.Oh氏とのLagrangian部分多様体に対するFloer理論の構築は、内容的には完成したと言ってよい。本として出版すべく原稿を書き、推敲を重ねている。現在1,000ページを超える分量となり全体を整合性を持った形にするのに時間も掛かった。来年度以降、具体的な出版へ向けて活動したい。この理論は今後symplectic幾何学やミラー対称性予想などにおいて基礎理論となると期待している。我々としても、この理論の拡張と共に様々な応用を探りたい。 研究分担者である秦泉寺氏と、UCLAのKefeng Liu氏、清華大学のJian Zhou氏を招聘し、研究集会を開いた。Gromov-Witten理論での局所化原理の応用についての情報を得た。Zhou氏はこの方法で正則円盤の数え上げの計算を行っている。上記の深谷氏、太田氏、Oh氏と小野の共同研究の枠組みでこれをいかに解釈するかなどの問題も残っている。
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Research Products
(5 results)