2007 Fiscal Year Annual Research Report
エネルギー消散を伴う非線形現象の力学系と安定性理論の研究
Project/Area Number |
18340045
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
剣持 信幸 Chiba University, 教育学部, 教授 (00033887)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
愛木 豊彦 岐阜大学, 教育学部, 准教授 (90231745)
伊藤 昭夫 近畿大学, 工学部, 准教授 (30303506)
山崎 教昭 室蘭工業大学, 工学部, 准教授 (90333658)
白川 健 神戸大学, 工学部, 講師 (50349809)
角谷 敦 広島修道大学, 経済科学部, 教授 (60248284)
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Keywords | エネルギー消散 / 非線形現象 / 相転移 / 力学系 / 安定性理論 / 自由境界問題 |
Research Abstract |
本年度の目標は,エネルギー消散を伴う非線形現象の力学系についてその理論解析の完成と最適制御論研究と数値シミレーションの準備を開始することであった。 理論研究についてはほぼ目的は達したと考えられる。さらに,非線形現象の数学的表現として欠かせない仮似変分不等式については,予想をはるかに超える進展を見た。大きな進展として,我々が研究対象とする非線形現象に対応する力学系が一般論として抽象的に扱える発展方程式のクラスが明確になったことが上げられる。同時に,これまで予想の段階に止まつていた,多価力学系理論の重要性が明確に示された。これは,非線形大域的解析学における力学系理論の新方向を示唆するものであり,今後の本研究の後半の発展に期待している。 本研究の2年目に当たり,研究成果の発表,同分野における最近の国際的動向、情報交換のため,2007年11月に千葉大学において国際会議FBP2007Chibaを主催した。出席者は80名(内30人は外国からの招待者)であった。 第2の目標である最適制御論と数値シミレーション研究の準備であるが,極めて非線形性の高い問題を対象としているだけに,最適制御理論の構築は容易ではなく,数値実験のためのアルゴリズムも新しいものが必要である。2007年度内での成果発表には至らなかったが,後半2年間の研究に委ねる。
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Research Products
(4 results)