2007 Fiscal Year Annual Research Report
偏微分方程式の解に時間依存の特異点が現れる諸問題の新展開
Project/Area Number |
18340047
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
小俣 正朗 Kanazawa University, 自然科学研究科, 教授 (20214223)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮川 鉄朗 金沢大学, 自然科学研究科, 教授 (10033929)
神保 秀一 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80201565)
WEISS Georg 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 准教授 (30282817)
山浦 義彦 日本大学, 文理学部, 准教授 (90255597)
菊地 光嗣 静岡大学, 工学部, 教授 (50195202)
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Keywords | 変分問題 / 非線形偏微分方程式 / 特異点 / 数値解析 / 最小化法 / 自由境界問題 |
Research Abstract |
本年度は双曲型および双曲型の体積保存問題とそれに関連する自由境界問題についての数学理論と数値計算方法の開発を行ってきた。特に自由境界のある場合は、non-local term を持つ退化双曲型自由境界問題となり、アルゴリズムの開発は困難であった。 この種の自由境界問題には、変分問題に基づく計算方法である離散勾配流法が大変有効であり、制約条件の無い場否の双曲型自由境界問題でも、近似方程式がうまく意味づけられる。空間次元が1の場合には体積保存条件付きの問題でも弱解の構成が行われる見込みが出てきた。 この問題は、物理的なイメージとしては、水面上の泡や、ガラス面上の液滴の時間発展ダイナミクスであり、その振動解析するのが目標であった。空間微分の主要項を極小曲面方程式とすると自由境界が無くても解の存在が知られていない。よって、ここでは主要項はラプラシアンとした。これにに対しても、菊地・小俣等の結果が知られているだけであった。 これらの知見のもとに数学解析と数値計算を行った。1次元の場合で弱解の存在、2次元の場合で、液滴の合体や分離も数値的に取り扱えるようになった。 さらに、内部構造をもつ物体の衝突問題も、この種の連成解析で実現できることが分かってきた。また、これに 付随して出てきた、放物型体積保存問題については、弱解の構成、弱解のヘルダー連続性などを示すことが出来た。 研究は、補助金のおかげと研究分担者の協力により順調な進歩を見せている。今後は、高次元の倍の解の存在、衝突問題などベクトル値の問題などに発展の方向を見いだしたい。
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Research Products
(3 results)