2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18350038
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
大澤 雅俊 北海道大学, 触媒化学研究センター, 教授 (00108466)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山方 啓 北海道大学, 触媒化学研究センター, 助手 (60321915)
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Keywords | 赤外分光 / 分光イメージング / 固液界面 / Chemical wave / 表面増強赤外分光法 / 電気化学振動 / ホルムアロデヒド / 電極触媒反応 |
Research Abstract |
本研究は、固液界面で二次元的なパターンを形成しながら進行する反応(Chemical wave)を赤外分光法でリアルタイムに追跡する新しい手法を開発することを目的とする。他の光学顕微鏡と異なり、特定官能基の吸収の強弱をイメージ化すれば、時々刻々と変化する分子の分布と反応の広がりが観察できると期待される。ただし、対象は単分子以下の超微量であり、溶媒の吸収に妨害されるので、従来の通常の赤外顕微分光では実現が難しい。本研究では、内部反射配置の表面増強赤外分光法(ATR-SEIRAS)で補う。FT-IRに64x64チャンネルのMCTマルチチャンネル検出器を用い、数mm角の領域を同時に観察した。モデル系としてパターン化したPt電極を用い、必要に応じてそれぞれのパターンの電位を独立して制御し、ギ酸から生じるCOとフォルメート種の分布をイメージ化することができた。FT-IRでは検出器の64x64チャンネルの素子に4,096個のスペクトルが埋め込まれており、測定後のデータの加工で様々な情報を引き出すことができるが、その反面、一つのイメージを得るために数10秒を要し、膨大なデーター(2GB)の転送に時間を要するために、分子の二次元分布の時間的変化を追跡することが困難であった。そこで、分散型分光器にビデオフレームで観察可能なマルチチャンネル検出器を組み合わせた新しい分光システムを構築することを計画した。この検出器は軍事転用が可能なため、アメリカ政府の輸出許可を得るのに6か月を要し、納入が3月中旬にずれ込んだため、現在システム構築の最中である。このシステムが完成したときに最初に観察する対象として、Pt電極表面でのホルムアルデヒドの電気化学振動を選び、通常のFT-IRを用いて振動現象が起こる機構を明らかにした。
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