2007 Fiscal Year Annual Research Report
光反応性高分子液晶の多次元光配向と異方的フォトニック素子の創成
Project/Area Number |
18360036
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
小野 浩司 Nagaoka University of Technology, 工学部, 教授 (10283029)
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Keywords | フォトニック構造 / 液晶 / 光デバイス / 回折格子 / 偏光 / 光配向 |
Research Abstract |
最先端の光エレクトロニクス産業においては、超コンパクトデジタルカメラ、薄型大面積ディスプレィ、大容量光ディスク、など我々の生活に密着した高機能製品の普及が始まっており、高度情報化社会において中心をなす技術が多数生まれてきている。これらの光エレクトロニクス機器の実現のためには、高機能な光デバイスの存在が大きく寄与しており、高度な部品・部材技術は日本の産業的な強みを支えている。さらに、今後を展望すると、特に複合機能を有する多次元制御型光デバイスの開発が必要となると考えられる。そのような状況下においては、分子レベルでの光機能性の制御といった材料技術が今までにない新しい概念を創製する可能性がある。本研究は、このような背景のもと、本研究者が行ってきた光架橋性高分子液晶の軸選択的光架橋による熱安定分子配向制御技術を用い、光学異方性が空間的に分布された複合機能光デバイスの創生を目的とした。検討の結果、(1)偏光多重光記録の実証、(2)高機能偏光変換回折格子素子の作成、(3)光配向技術を用いた捩れた構造を有する回折格子液晶セルの作成、(4)3次元ベクトルホログラムの提案、(5)多次元光波制御素子の試作、といった成果を上げることができた。これらの成果は、特に偏光を効果的に制御できる複合機能光デバイスや実用的な高密度光記録、さらには電界制御回折格子素子等への応用が期待され、今後の光エレクトロニクス産業の発展に寄与できると考えられる。
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