2006 Fiscal Year Annual Research Report
光線再生法を中心としたメガネなし立体画像再生の高品位(高画質、深奥行、広視域)化
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18360038
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小林 哲郎 大阪大学, 先端科学イノベーションセンター, 助手 (10029522)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
市田 秀樹 大阪大学, 先端科学イノベーションセンター, 助手 (50379129)
久武 信太郎 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 助手 (20362642)
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Keywords | 3次元ディスプレイ / 光線再生法 / 体積表示型3Dディスプレイ / 希土類錯体の発光 / 光線空間多重 |
Research Abstract |
我々が提唱する光線再生法は,点物体からの光線を簡単な装置を用いて再生することで,点像を構成し,その点像の集合体で3次元物体を表現するものである.非常に理にかなった光線再生法であるが,実際にこれを高精細画像を見慣れた現代人が満足できるレベルで実現することは,その情報量の多さから技術的に困難で,多くの課題を持っている.本研究はそれらの解決を学術的な面から目指したものである.本年度は以下の成果を得た. (1)光線空間多重による3次元ディスプレイのボクセル密度向上 液晶方式光線再生法において,ピンホールアレイの振動と液晶表示画面の切り替えを同期することで,空間的に光線を多重化し,ボクセル密度の向上を実現した. (2)2次元オブジェクトの階層的表示 単一の表示装置を用いて,写真などの2次元画像を複数枚,装置からそれぞれ異なる距離の位置に階層表示することを可能とする技術を開発した.2次元画像は光線再生法に基づき階層表示されるため,表示画像全体は輻輳・両眼視差・調節などの立体感を得る生理的要因に矛盾のない3次元画像として認識される.本技術による新しい表現手法は、飛び出し看板や壁掛けショーウインドウなど,宣伝媒体などへ活用が可能であり,広告業界全般に効果を発揮するものと期待している(広告はインパクトと意外性が重要).新しいアートワークの創出も考えられる. (3)透明平板回転方式による発光型体積表示3次元ディスプレイの開発 希土類錯体を含有した透明平板を開発し,透明平板回転方式による発光型3次元ディスプレイを試作した.回転平板が透明であるため,背景と再生3次元画像は融合する上に,不可視領域が小さいという特長がある.また,大画面化にも容易に対応可能である.
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