2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18360061
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
冨田 佳宏 神戸大学, 工学部, 教授 (10031147)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷部 忠司 神戸大学, 工学部, 助教授 (20237994)
屋代 如月 神戸大学, 工学部, 助教授 (50311775)
高木 知弘 神戸大学, 海事科学部, 助手 (50294260)
|
Keywords | 分子動力学 / 離散転位動力学 / 連続転位理論 / Phase Field法 / 再結晶過程 / 結晶塑性理論 / 均質化理論 / 相変態 |
Research Abstract |
ナノからマクロに至る材料の各征階屑の組織形成と応答をシームレスに結合するモデルを構築するための基礎的な研究として得られた成果を以下に示す. (1)分子動力学を用いて,広範な応力状態下における転位の運動を検討し,伝位速度と応力状態の関係を明らかにするとともに,得られた関係を離散転位動力学シミュレーションに導入することによって,複雑な応力状態下のメゾスコピックスケールの現象を離放転位動力学シミュレーションによって解析を可能とする手がかりを得た. (2)場の理論に基づく転位集団挙動の支配方程式の解析によって評価した結果と離散転位動力学シミュレーションによって得た結果を比較・検討することによって,転位セル組織の力学応答および構造安定性を支配する因子を同定した.さらに,同組織に伴う長範囲内部応力場の観点から,両解析手法を統合するためのシミュレーション手法を提案した. (3)メゾスケールの転位組織の生成とそれを核とする再結晶過程,相変態による結品構造の変化等をシームレスに求め得るPhase Field法を構築するために,自由エネルギー密度関数に,結晶方位,化学的組成ならびに転位密度等に加えて,応力状態等を適切に導入することが不可欠であり,これまでに開発した応力場依存性結晶粒成長過程のシミュレーション法において用いた自由エネルギー密度汎関数の一般化を図った. (4)転位の拡散方程式を解析することによって,各種転位パターンならびにセルなどの微視組織の形成を追跡し,単結晶の夫々のすべり面における変形抵抗と関連付け,それを結晶塑性理論におけるすべり面におけるせん断応力の変化率とすべり速度関係を律則する構成式に反映させる手法を検討した.こうして得られた単結晶モデルを,適切な結晶粒数,結晶形態を設定した代表体積要素モデルの個々の結晶粒に適用し,それに均質化理論を用いて,多結晶体の応答評価にスケールアップする手法を検討した.
|
Research Products
(8 results)