2008 Fiscal Year Annual Research Report
微細結晶超塑性を利用した極細異形集合マイクロチューブの創製法開発
Project/Area Number |
18360355
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
真鍋 健一 Tokyo Metropolitan University, 大学院・理工学研究科, 教授 (10145667)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 智 首都大学東京, 大学院・理工学研究科, 准教授 (80260785)
古島 剛 首都大学東京, 大学院・理工学研究科, 助教 (30444938)
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Keywords | マイクロチューブ / ダイレス引抜き / 超塑性 / 異形管 / 集合管 / FEM / 幾何学的相似変形原理 / 伝熱 |
Research Abstract |
本年度は前年度の成果を踏まえ、熱伝導特性の異なるSUS管と銅管を用いて開発したレーザー加熱方式によるダイレスマイクロ引抜き法の可能性検討を行い、あわせてダイレスによる集合管創製の基礎的検討を行った。また接合性を改善する適正加工条件解明のためFEMシミュレーションを行った。得られた結果は以下のとおりまとめられる。 (1)レーザー加熱方式による単管及び集合管のダイレスマイクロ引抜き実験 前年度開発した35Wレーザー搭載の小型ダイレスマイクロ引抜き装置によって、外径052mmで肉厚が2種類の0.1mmと0.13mmのSUS304管と、外径0.50mmで肉厚0.13mmの銅管C1220を用いて一方向照射によるレーザー引抜きの可能性を検討した。両材料共にダイレス引抜きに成功したが、高熱伝導率の銅管は表面を黒体にしてエネルギー吸収を高めないと加熱しにくくその限界断面減少率が低くなる、とのレーザー加熱特有の課題が明らかになった。高品質なダイレス引抜きには一方向レーザー照射は不十分で、周方向に均一加熱する照射方法の開発が必要との結論に達した。 集合管のレーザーダイレス引抜き実験は昨年度実績のSPZ材料で試みたが、初期角管の寸法がレーザー照射面積より大きく、加熱むらが生じた為に成功には至らなかった。 (2)ダイレス引抜きFEM解析による集合管の適正加工条件の検討 集合管のFEモデリングは複雑な三次元問題で外・内管の間に摩擦が存在するので、その摩擦力の評価とその接触を考慮する熱・変形連成解析には困難さが伴った。得られた結果から、接触の重要性が明らかになり、未接触領域がある場合、内部まで熱が伝わらない、万が一熱が伝わった場合には逆に内部は冷却できない、等がわかり、伝熱制御の難しさが明らかになった。よって温度分布及び加工条件を確立する適正加熱方法・条件の解明には至らなかった。最後に3年間の研究総括をした。
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Research Products
(6 results)