2006 Fiscal Year Annual Research Report
インベルターゼとソルビトール脱水素酵素活性・遺伝子の発現調節によるシンク力の向上
Project/Area Number |
18380021
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
山木 昭平 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 教授 (70210341)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金山 喜則 東北大学, 大学院・農学研究科, 助教授 (10233868)
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Keywords | FaSDH / イチゴ / インベルターゼ / ニホンナシ / Ps-AIV1 / Ps-AIV2 / ソルビトール脱水素酵素 |
Research Abstract |
1.ニホンナシ果実について、インベルターゼは果実の生育に重要な働きをすると言われている。そこで既知のインベルターゼの塩基配列を基にプライマーを設計し、RT-PCRの結果、ニホンナシ果実には液胞型酸性インベルターゼが2つ、細胞壁型酸性インベルターゼが3つ、サイトゾル型中性インベルターゼが4つ、それぞれ部分断片がクローニングされた。そのうち液胞型の2つに関しては全長cDNA(PsV-AIV1,PsV-AIV-2)を得ることが出来た。この2つのクローン間ではアミノ酸配列レベルで39.7%、塩基配列レベルでは45.7%の相関を示した。半定量的RT-PCRによる発現解析め結果、PsV-AIV1は満開後34日で最大値を示した後、果実成長につれて徐々に減少した。即ち、細胞分裂を中心として果実初期成長た関与することが分かった。一方PsV-AIV2は満開後34日から増加傾向を示し、79〜107日で最大値を示し、その後徐々に減少した。即ち、主に糖蓄積を伴う細胞肥大成長に関与することが分かった。 2.バラ科に属するイチゴ果実は、ソルビトールを余り蓄積しないにも関わらず、ソルビトール脱水素酵素(NAD-SDH)遺伝子(FaSDH)を持つことを明らかにし、その全長cDNAをクローニングした。その特異的プライマーを用いた半定量的RT-PCRの結果、350bp付近に特異的バンドが現れた。イチゴ果実の果肉切片を用いて、様々な糖によるNAD-SDHmRNAの発現への効果を検討したところ、スクロース、フルクトース、グルコース、マンニトールではバンドに変化は認められなかったが、ソルビトールによって明らかにその発現は促進された。この傾向は葉においても認められた。
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Research Products
(3 results)