2007 Fiscal Year Annual Research Report
インベルターゼとソルビトール脱水素酵素活性・遺伝子の発現調節によるシンク力の向上
Project/Area Number |
18380021
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
山木 昭平 Nagoya University, 大学院・生命農学研究科, 教授 (70210341)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金山 喜則 東北大学, 大学院・農学研究科, 准教授 (10233868)
山田 邦夫 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助教 (30345871)
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Keywords | バラ / FaSDH / イチゴ / インベルターゼ / 花弁 / ニホンナシ / ソルビトール脱水素酵素 / スプライシング |
Research Abstract |
肥大成長にインベルターゼがどのように関わるかをバラ花弁の肥大成長によって検討した。バラ花弁の酸性インベルターゼ活性は、肥大成長するときに上昇し、スクロースをヘキソースに変換することによって大きな膨圧を形成し、肥大成長に貢献することを明らかにした。また、樹上のバラは開花に伴いインベルターゼ活性を上昇するのに対し、切花にすると酵素活性の上昇は見られず、開花はするものの花弁新鮮重の増加は樹上に比べて劣ることが明らかとなった。さらに、花弁ディスクを用いた実験では、オーキシンなどの植物ホルモンがインベルターゼのタンパク質の発現量を増加させることによって活性を上昇させることを明らかにした。 イチゴのソルビトール脱水素酵素(NAD-SDH)の転写後の調節機構を明らかにするため、RT-PCRにより1,843bp(L-SDH)と1,273bp(S-SDH)の2つのNAD-SDH cDNAを検知した。S-SDHはイントロンを含まないmature mRNA、L-SDHはイントロンを含むpre-mature mRNAであった。次に、両転写産物の様々な糖や植物ホルモンによる発現の変動を検討した。その結果、各処理によるL-SDHの発現量に対するS-SDHの発現量の比は、処理しない場合のそれを1とすると、ソルビトール処理では2.7、フルクトース処理では2.2倍に増大した。また、インドール酢酸処理によってもその比は約1.5倍に増大し、その比の上昇はNAD-SDH活性の増加の傾向とかなり一致した。このことから、ソルビトールやフルクトースそしてインドール酢酸はNAD-SDHの転写後のスプライシング速度を促進し、この調節がNAD-SDH活性変動に直接的、間接的に影響することを示めした。
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Research Products
(7 results)