2007 Fiscal Year Annual Research Report
中枢性疲労評価システムの構築と疲労制御を指向した食品開発基盤の整備
Project/Area Number |
18380080
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
井上 和生 Kyoto University, 農学研究科, 准教授 (80213148)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
都築 巧 京都大学, 農学研究科, 助教 (50283651)
大貫 宏一郎 九州大学, ユーザーサイエンス機構, 特任准教授 (50378668)
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Keywords | 疲労 / 行動学 / 食品 / 神経科学 / ストレス |
Research Abstract |
肉体的疲労を伴わない疲労モデルの解析(井上) ラットに強い精神的ストレスを負荷するが、肉体的な負荷はないコミュニケーションボックスを用い、ストレス負荷後の行動を解析して疲労様行動が生じるか、またそのときに脳内での活性型TGF-β濃度が増大するかを検討した。昨年度はコミュニケーションボックスによる精神的ストレス負荷後にラット自発行動量が減少すると報告したが、その後ストレス負荷条件を検討した結果自発行動量には影響しないことが明らかとなった。また精神的ストレス負荷後のラット脳脊髄液中のTGF-β濃度についても変化がないことが明らかとなった。しかしながら精神的ストレス負荷後の摂食量は有意に減少することから、ラットに対してストレスが負荷されたことは確認できた。疲労度の測定に関して自発行動量が適切な指標となるかどうかさらに検討を要すると考えられた。 抗疲労および迅速な疲労回復機能を有する食品のスクリーニングシステムの確立(井上) ラットに軽度の運動を負荷して疲労を生じさせ、これに予め摂食させておいた食事成分がどう影響するか自発行動の回復で検討するとともにそのときの脳内TGF-β濃度を測定する実験系の確立を試みた。傾斜角10度のトレッドミルにて10および15m/min.の速度でラットを30分走行させた後にその自発行動量を測定した。その結果いずれも自発行動量の減少が見られたが、ラット個体によってその程度が異なり、結果が安定しない。このため運動負荷条件と、行動慮測定条件について細部を検討する必要がある。
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