2007 Fiscal Year Annual Research Report
コンバイン脱穀部内の風選メカニズムの理論的解明と選別制御への応用
Project/Area Number |
18380149
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
井上 英二 Kyushu University, 大学院・農学研究院, 教授 (00184739)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 健 九州大学, 大学院・農学研究院, 教授 (50117272)
岡安 崇史 九州大学, 大学院・農学研究院, 准教授 (70346831)
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Keywords | 風選別メカニズム / 粒子間・粒子-気流間の相互作用 / 乱流モデル / 有限体積法(FVM) / 個別要素法(DEM) / 選別風 / 籾群 / 藁群 |
Research Abstract |
平成19年度は,平成18年度にPIVやレーザードップラ流速計を用いて収集した籾群,藁群の飛行速度や選別風速の時系列データをもとに算出した平均飛行速度や乱れ強さ,スペクトル解析から流体力学的により詳細に解析し,粒子間や粒子-気流間の相互作用について検証した.その結果,様々な風速条件下での籾群の飛散状態や藁群の飛行特性および籾群を通過した選別風のエネルギー損失など解明し,選別精度向上に必要な様々な条件を明らかにした. さらに,乱流モデル(k-εモデル)を導入してFVMによる選別風の数値シミュレーションを実施した.その結果,従前の層流モデルよりも精度よく選別風の再現ができた.また,複雑な形状を持つ脱穀部への適応性も確認できた. 次に,個別要素法(DEM)を用いて一定風速条件下での籾群,藁群のそれぞれの飛行シミュレーションを実施した.円要素を結合し,実際の籾や藁の形状モデルを構築し,計算を行ったところ,その妥当性を確認できた.今後は,FVMにより再現した風速場において,DEMによる飛行シミュレーションをリンクさせ,様々な条件下での飛行シミュレーションを可能にする必要がある. 以上の成果は,一部を農業環境工学関連5学会2007年合同大会(東京),第62回農業機械学会九州支部例会(鹿児島),農業機械学会代67回年次大会(宮崎)で発表するとともに,農業機械学会誌へも投稿し70(1),70(3)に掲載および掲載決定となっている.
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