2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18380155
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
杉山 修一 Hirosaki University, 農学生命科学部, 教授 (00154500)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原田 竹雄 弘前大学, 農学生命科学部, 教授 (10228645)
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Keywords | 温暖化 / 高温ストレス / 寒地型牧草 / ヒートショックタンパク質 / 遺伝子発現 / クロロフィル蛍光 / APX / 脂質酸化 |
Research Abstract |
主要寒地型牧草16種を供試し,高温ストレス耐性の評価法を確立するため,40℃条件下で2週間育てた植物の葉のクロロフィル蛍光,イオンの漏出度,脂質の酸化度(MAD法)を測定した。さらに,高温下での生育に伴う,過酸化水素の蓄積量,活性酸素消去酵素のアスコルビン酸パーオキシダーゼ活性(APX)と小分子熱ショックタンパク質(smHSP)のウェスタンブロットによる発現解析を行い,高温ストレス耐性に関与する生理的・分子的メカニズムを明らかにしようと試みた。 非ストレス環境における種間比較では,非葉面積(SLA)が大きい草種ほど損傷の原因となる過酸化水素量が高く,脂質の酸化度も高い傾向を示した。比葉面積(SLA)の大きな種は細胞膜の脂質酸化が起こりやすいために熱ストレスに弱いことが明らかにされた。しかし,APX,smHSPの発現だけでは脂質の酸化のされやすさを説明することはできなかった。これは,APX,smHSP以外のストレス耐性遺伝子も大きく関係していることを示唆している。さらに,mRNAの発現のパターンの違いが植物によって異なったことから,ストレス耐性遺伝子の発現戦略自体が植物で異なることが示唆された。
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Research Products
(4 results)