2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18390050
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
大戸 茂弘 Kyushu University, 薬学研究院, 教授 (00223884)
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Keywords | 生体リズム / 体内時計 / 時計遺伝子 / 時間薬理 / 時間治療 |
Research Abstract |
本研究では、体内時計の分子機構を基盤にリズミックに遺伝子を発現するベクターを開発することを試みた。mPerl-Luc Vector(mPerlのpromoterならびにその上流域をpGL3-Basic Vectorに組み込んだもの)を鋳型として、PCRでそのEnhancer領域を増幅した。その後、Luciferase配列とウイルスであるSV40のPromoter領域を有するpGL3-Promoter VectorにPCR産物をinsertとして導入した。このベクターは、mPerlのE-boxを含むEnhancer領域とSV40のPromoter領域、そしてLuciferase配列を有するベクターで、E-SV40-Luc Vectorと命名した。まずHepG2細胞にベクター(mPerl-Luc Vector(対照)およびE-SV40-Luc Vector)をトランスフェクション後、Luciferase活性に及ぼす転写因子の影響を比較検討しE-SV40-Luc Vectorが機能することを検証した。次にHepG2細胞にベクター(mPerl-Luc VectorおよびE-SV40-Luc Vector)をトラシスフェクションし、serum shock後経時的にLuciferase活性を測定し、E-SV40-Luc Vectorがリズムを刻むことを検証した。その後、Luciferase配列を目的タンパクをコードする遺伝子に置換し、in vitroの培養細胞において目的遺伝子がリズムを刻むことを検証した。最後にセンダイウイルスのカプシドで、非ウイルスベクターであるHVJ envelope vectorを用い、マウスに遺伝子を導入し、目的遺伝子のリズムをin vivoで、リズムの振幅と周期を指標に評価した。以上の研究より体内時計の分子機構を基盤にリズミックに遺伝子を発現するベクターを開発した。
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