2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18390086
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山中 伸弥 京都大学, 再生医科学研究所, 教授 (10295694)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 誠人 京都大学, 再生医科学研究所, 助手 (10379539)
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Keywords | 分化多能性 / 初期化 / 再生医学 |
Research Abstract |
研究の目的 私たちは最近、複数の因子を組み合わせて導入することにより、マウス胎児線維芽細胞において初期化を誘導し、人工多能性幹(iPS)細胞を樹立することに成功した(Takahashi & Yamanaka, 2006)。本研究において、初期化の分子基盤を理解するとともに、ヒト分化細胞からips細胞を樹立することを目的とする。具体的にはips細胞の培養法の最適化、ips細胞の分化能の解析、同定した因子のMEF以外の細胞における初期化誘導能力の検討、初期化誘導の効率をさらに高める他の因子の探索、初期化因子の投与法の検討、薬剤選択の必要性の検討、およびヒト細胞での初期化誘導に関する研究を行う。 本年度の研究計画 初年度は次の項目の研究を行う。 1.ips細胞の培養法の最適化 Fbxl5遺伝子の発現を指標に樹立したiPs細胞の維持にはフィーダー細胞が必須であり、サイトカインLIFのみでは未分化状態を維持できないことが明らかとなった。 2ips細胞の分化能の解析 奇形腫形成および胚葉体形成により三胚葉系への分化能が確認された。胚盤胞への移植により、キメラ胚の樹立に成功した。神経細胞へのin vitroでの分化能力を確認した。 3.他の細胞における初期化誘導能力の検討 成体マウス由来の線維芽細胞や骨髄間質細胞においても初期化を誘導することができることを明らかとした。 4.初期化因子の投与法の検討 初期化因子群をアデノウイルスやリポフェクションにより一過性導入したが、これまでのところip細胞誘導には成功していない。
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Research Products
(13 results)