2006 Fiscal Year Annual Research Report
新しい結核ワクチンによる強力な結核感染治療効果とキラー細胞分化誘導機構の解明
Project/Area Number |
18390138
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Research Institution | Clinical Research Center, National Hospital Organization, Kinki-Chuo Chest Medical Center |
Principal Investigator |
岡田 全司 独立行政法人国立病院機構(近畿中央胸部疾患センター臨床研究センター), 臨床研究センター長 (40160684)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 栄人 自治医科大学, 医学部, 講師 (10296121)
大原 直也 長崎大学, 医師(薬)学総合研究科, 助教授 (70223930)
鈴木 克洋 独立行政法人国立病院機構(近畿中央胸部疾患センター臨床研究センター), 感染症研究部, 部長 (00206468)
井上 義一 独立行政法人国立病院機構(近畿中央胸部疾患センター臨床研究センター), 呼吸不全難治性肺疾患研究部, 部長 (90240895)
露口 一成 独立行政法人国立病院機構(近畿中央胸部疾患センター臨床研究センター), 感染症研究部感染症診断治療研究室, 室長 (00359308)
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Keywords | 感染症 / 免疫学 / 細菌 / 遺伝子 / 医療・福祉 / 結核ワクチン / キラーT細胞 / 多剤耐性結核菌 |
Research Abstract |
(1)世界に先駆けて、BCGよりも1万倍強力な切れ味の鋭いHVJ-Envelope/Hsp65DNA+IL-12DNAワクチンを開発した。BCGワクチンをプライミングワクチンこのDNAワクチンをブースターワクチンにしても、DNAワクチンをプライミングワクチンBCGワクチンをブースターワクチンにしても同様の強力な結核予防ワクチン効果を得た。 このワクチン接種の5日前より抗CD8抗体及び抗CD4抗体、さらには抗CD8抗体+CD4抗体を生体内投与すると結核予防ワクチン効果が低下した。すなわちCD4陽性ヘルパーT細胞とCD8陽性キラーT細胞の両者が必須であることを明らかにした。さらにin vitroの実験で、このDNAワクチンは結核菌に対するキラーT細胞を分化・誘導する機能が強力であることを明らかにした。一方BCGワクチンはキラーT細胞誘導効果はほとんど認められなかった。 (2)初めて結核治療ワクチン(Hsp65DNA+IL-12DNAワクチン)を開発した。さらに超薬剤耐性結核菌(XDR-TB)にも治療効果を示した。この治療ワクチン効果の結核免疫特にキラー細胞における効果を解析中である。CD8陽性キラーTからのIFN産生細胞分化も誘導した。 (3)このワクチンはElispot assayでIFN-γ産生T細胞の分化を誘導した。 (4)ヒトの末梢血リンパ球をSCIDマウスに生体内投与して作製した、SCID-PBL/huの系でこのDNAワクチンは治療ワクチン効果を示した。この系と我々が確立したモノクローナル抗granulysin抗体(15kd granulysin抗体及び9kd granulysin抗体)を用いてこのワクチンと結核菌殺傷タンパクgranulysin(ヒト・キラーT細胞より産生される)の産生誘導を解析する計画である。
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Research Products
(19 results)