2006 Fiscal Year Annual Research Report
ヒスタミンH_1受容体遺伝子発現機構を標的とする新規アレルギー治療法
Project/Area Number |
18390167
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
福井 裕行 徳島大学, 大学院ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (90112052)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武田 憲昭 徳島大学, 大学院ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (30206982)
前山 一隆 愛媛大学, 大学院医学研究科, 教授 (00157158)
川添 和義 徳島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教授 (00248296)
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Keywords | ヒスタミン / アレルギー / ヒスタミンH1受容体 / ヒスチジン脱炭酸酵素 / グルココルチコイド / ブラウンノルウェイラット / トルエンジイソシアネート / 蛋白キナーゼC |
Research Abstract |
・ブラウンノルウェイラット鼻前庭へのトルエン2,4-ジイソシアネート(TDI)による連続5日間を2回繰り返す感作により鼻過敏症モデルラットを作成した。感作1週間後、TDIによる誘発により、激しいくしゃみ、鼻汁漏出、鼻周囲の腫脹が引き起こされた。くしゃみ回数及び鼻汁、鼻周囲腫脹に対するスコアにより鼻過敏症発作をスコア化した。 ・TDIによる鼻過敏症発作誘発により、鼻粘膜ヒスタミンH_1受容体(H1R)、ヒスチジン脱炭酸酵素(且DC)、インターロイキン(IL)-4、IL-5、IL-9、IL-13のmRNAレベル上昇を見出した。 ・H1R及びHDCのmRNAレベル上昇はグルココルチコイドにより完全に抑制され、抗ヒスタミン薬により約半分が抑制された。更に、トシル酸スプラタスト、小青竜湯、苦参によっても両mRNA上昇は抑制された。それぞれの治療薬により、症状スコア上昇の抑制が引き起こされたが、mRNAレベルの抑制と症状スコアの抑制の間には並行関係は見られなかった。 ・ヒト子宮がん細胞由来HeLa細胞はH1Rを発現するが、R1Rの刺激によりH1R mRNA及びH1Rの両レベルは上昇した。更に、H1R遺伝子プロモーターアッセイによりH1R刺激はプロモータ-活性化を引き起こした。 ・HeLa細胞H1R mRNAレベル上昇及びプロモーター活性の上昇は蛋白キナーゼC(PKC)阻害薬により完全に抑制された。また、H1R mRNA及びH1RのレベルはPKC活性化ホルボールエステルにより上昇した。 ・HeLa細胞においてH1Rを介するH1R mRNAレベルの上昇はグルココルチコイド及び抗ヒスタミン薬により完全に抑制されたが、トシル酸スプラタスト、小青竜湯、苦参は影響を示さなかった。
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Research Products
(7 results)