Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村田 千代栄 浜松医科大学, 医学部, 助手 (40402250)
尾島 俊之 浜松医科大学, 医学部, 教授 (50275674)
斉藤 嘉孝 西武文理大学, サービス経営学部, 講師 (20424054)
竹田 徳則 星城大学, リハビリテーション学部, 教授 (60363769)
松田 亮三 立命館大学, 産業社会学部, 准教授 (20260812)
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Research Abstract |
本研究の目的は,介護予防において,喫煙,飲酒,運動などの生活習慣だけでなく,心理的因子や社会経済的因子が「健康寿命の喪失(要介護状態+死亡)」の危険因子として重要であることを明らかにし,社会階層間に見られる健康格差への対策の手がかりを探ることである. (1)データベースの整備 本科研費によって2006年度調査を実施できたことによって,1999年度および2003-2004年度調査データと一部結合可能な大規模なデータ(4万弱)が収集できた.本年度は,データクリーニングとコードブックの作成,調査データ並びに追跡データ(保険者から提供を受ける要介護認定・死亡データ)結合作業を進め,コホート研究などの本格的な分析の準備を整えた. (2)データの分析・発表 研究協力者を増やし,ほぼ月に1回の研究会で分析結果を報告し,集団的に検討し,国内外の学会発表や論文執筆を進めた.アメリカ公衆衛生学会では,2年連続で学術賞を受賞した.査読つき論文を6本(うち英語論文1本)発表した.それらの中で,社会経済的階層が低い層でうつ,認知症,閉じこもり状態,要介護状態や死亡が多いことなどを,(一部はコホート研究によって)明らかにした. (3)地域レベルの因子の研究 地域レベルの因子に関わる分析として,主にソーシャルキャピタルについての研究を進め,その蓄積には地域の歴史が関与していることを明らかにした. (4)政策への応用に向けた理論研究 主にヨーロッパなどでの政策動向や韓国の敬老堂について紹介し理論研究を進めた.それらによって,社会疫学の政策への応用可能性を明らかにした.
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