2006 Fiscal Year Annual Research Report
リンセットポイントを規定するセンサー分子の統御機構解明
Project/Area Number |
18390250
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
宮本 賢一 徳島大学, 大学院ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (70174208)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桑波田 雅士 徳島大学, 大学院ヘルスバイオサイエンス研究部, 講師 (30304512)
瀬川 博子 徳島大学, 大学院ヘルスバイオサイエンス研究部, 助手 (70325257)
辰巳 佐和子 徳島大学, 大学院ヘルスバイオサイエンス研究部, COE研究員 (80420545)
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Keywords | リン / ビタミンD / 肝臓 / グルコース / 腎臓 |
Research Abstract |
これまでリン代謝調節は、副甲状腺ホルモン(PTH)、ビタミンD、カルシトニンなどの古典的な骨代謝を中心としたカルシウム調節ホルモンの付随的な作用として行われると考えられていた。しかしながら、我々は、脳室、消化管、骨および腎近位尿細管を中心とした、リン調節系を担う新たなリンセンサー蛋白(Growth-related Na/Picotransporter, type IIc)とその下流の存在する新規リン代謝モルモン(FGF23,Staniocalcin,PHEX,Klotho etc)の生理作用、さらに細胞外に反応するリン応答転写因子(Pho4,TFE3)を発見した。本研究では、リン代謝調節機構の中核をなすリンセンサーによるリン感受機構の全貌を解明すること、さらにリンセンサーからのシグナルを伝える新規リン代謝ホルモン群(PHEX,FGF23とKlothoの相互作用)の機能を明らかにすることで、新しいリン代謝系を司るネットワーク分子によるシグナル伝達系の解明を目指した。平成18年度は、日本人HHRH患者におけるリンセンサー遺伝子異常とセンサー機能との関係解明を行った。日本人HHRH患者において遺伝子異常を見出した。また部位の変異をもとにリンセンサ-蛋白の機能について検討し、機能部位を明らかにした。さらにリンセンサー遺伝子ノックアウトマウス(type IIc-KO mice)におけるリン感受機構の解析を行った。腎近位尿細管における食事リン負荷によるリン輸送の反応性に対する検討および脳室内におけるリンセンサ-の機能異常を明らかにした。さらに、リンセンサー(type IIc)/リントランスポーター(typeIIa)ダブルノックアウト動物の作製と解析の検討では、骨石灰化異常の分子機構を明らかにし、骨と脳室におけるリン調節系の存在を明らかにした。
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Research Products
(21 results)