2006 Fiscal Year Annual Research Report
異種移植の遅延型拒絶反応およびレトロウイルスの制御
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18390346
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
宮川 周士 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (90273648)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡部 勝 大阪大学, 微生物研究所, 教授 (30089875)
宮沢 孝幸 京都大学, ウイルス研究所附属新興ウイルス感染症研究センター病態解明チーム, 特別教育研究助教授 (80282705)
高 叢笑 大阪大学, 医学系研究科, 特任研究員 (50379260)
文元 雄一 大阪大学, 医学部附属病院, 非常勤医員 (20397748)
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Keywords | ブタC1-INH / 種特異性 / 補体制御因子 / ブタレトロウイルス / 感染実験 / DAF(CD55) / PI-anchor / 膜貫通型 |
Research Abstract |
ブタの血清補体制御因子で今だ同定されていないC1 esterase inhibitor(C1-INH)をcloningし、遺伝子配列を決定した。ブタC1-INHアミノ酸(492aa)の配列はヒト及びマウスと同様、二重SS結合を有し、最初のCys-91までは相同性は低いが、以後76.3%、71.6%とよく保たれていた。 さらにcDNAを作製し、PI-anchor部分を付け、膜型に変換した。これをCHO細胞に遺伝子導入し発現させ、ヒト、ブタ、イヌ等の血清を反応させ、human C1-INHと補体制御効果を比較・検討した。CHO細胞上のpig C-INHは抗補体作用を示し、種特異性等については顕著ではなかった。 一方、PI-anchor型DAF(delta-SCR1DAF、delta-SCR2DAF)、膜貫通型DAF(DAF-TM)を構築し、ブタ血管内皮に遺伝子導入し、それぞれが産生するPERVのヒト血清への抵抗性を検討した。感染実験はヒト293細胞を標的細胞としたLac Z psedotype assayを用いた。結果としては、ブタ血管内皮の細胞障害性は20%NHSに対し、control ;89.9%, DAF-Pl ;149%, DAF-TM ;52%であった。一方、10%NHS添加時のヒト血清に対する抵抗性(%感染細胞数)は、control ;8.4%, DAF-Pl ;56,6%, DAF-TM ;31.0%であった。また、DAF-PI、DAF-TMのヒト血清に対する抵抗性は、抗DAF抗体により有意に減少した。Delta-SCR2DAF発現PECではこのようなcontrolとの差は見られなかった。
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Research Products
(6 results)