2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18390369
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
平川 弘聖 Osaka City University, 大学院・医学研究科, 教授 (40188652)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八代 正和 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 准教授 (60305638)
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Keywords | スキルス胃癌 / 分子標的治療 / 胃癌腹膜転移 |
Research Abstract |
TGFβ-Rはスキルス胃癌細胞と線維芽細胞に広く発現し、その進展に関与すると報告されている。TGFβ-R阻害剤(A-77)はTGFβ-RのATP結合部位のSmad2リン酸化を抑制しTGFβの作用を阻害する。このTGFβ-R阻害剤を用いスキルス胃癌の転移抑制について検討した。(材料と方法)スキルス胃癌細胞株(OCUM-2MD3)1x10^7個を用い腹膜転移マウスを作製し、移植3日後より抗癌剤S-1およびA-77を投与し、これらをcontrol(非投与)群、A-77投与群、S-1投与群、A-77/S-1併用群にわけ、有効性を評価した。また、腹膜中皮細胞および細胞外マトリックス(ECM)への接着能に対する影響をadhesion assayで検討した。(結果)腹膜播種性転移マウスは、control群に比し、A-77投与群(p<0.05)、S-1投与群(p<0.05)、A-77/S-1併用群(p<0.01)にて有意に生存期間の延長を認めた。また、TGFβ投与により、腹膜中皮細胞、ECMへの接着能は有意に促進されるが(p<0.01)、A-77投与によりこれらの接着能は、TGFβ投与の有無によらず、有意に抑制された(p<0.01)。A-77はTGFβの接着促進作用を阻害し、腹膜転移を抑制することが示唆された。(結語)TGFβ-Rの阻害剤は胃癌細胞の腹膜中皮およびECMへの接着を抑制し、胃癌腹膜転移を抑制することが示唆された。
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Research Products
(2 results)