2006 Fiscal Year Annual Research Report
脳腫瘍高発現分子合成ペプチドによる賦活化樹状細胞を用いた標的細胞療法の臨床応用
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18390395
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
若林 俊彦 名古屋大学, 医学部附属病院, 助教授 (50220835)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 純 名古屋大学, 大学院医学系研究科, 教授 (40158449)
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Keywords | 樹状細胞 / 細胞療法 / 分子合成ペプチド / グリオーマ / 腫瘍免疫 / 細胞障害性活性化リンパ球 / インターロイキン13 / 分指標的 |
Research Abstract |
本年度は脳腫瘍の症例に対する樹状細胞投与による安全性の確認及び坑腫瘍効果の臨床応用が開始された。感作抗原としてはHLA-A0201拘束性IL13受容体alha2鎖由来ペプチドを使用するため、HLA-A0201の脳腫瘍症例で現存する出来る限りの治療法を駆使しても腫瘍の再発・再燃を抑制出来なかった症例を対象症例とした。十分なICを実施した後に、症例の末梢血からアフェレーシス法にて単核球を採取。洗浄の後、CliniMACS法にてCD14陽性細胞を磁気ビーズ法にて収集。その後、ミルテニー培養バッグにてGM-CSF(500Iu/ml)およびIL-4(250IU/ml)を含んだ培養液中で6日間培養。この条件下で誘導された樹状細胞をFACSによる発現抗原を確認後、TNF-alpha、IL1-beta、IL6等で成熟させ、最終工程段階にてIL13受容体alpha2鎖由来ペプチドを感作させ、成熟樹状細胞を完成させた。成熟樹状細胞は脳腫瘍の同側部位の頚部及び背部リンパ飾周辺に総細胞数1x10^8個を4カ所に分けて皮内注入した。生体内での免疫獲得能力の検討項目としては投与皮内周辺の副作用の出現及びその際の組織学的変化、MRI画像上での腫瘍増殖抑制効果、脳腫瘍や周辺脳組織の画像変化等につき経時的に観察。更に、樹状細胞を繰り返し注入した際の同様な検索等を行っている。更に、IL13受容体alpha2を強く発現しているヒト脳腫瘍グリオーマ細胞株(U-251)を用い、治療症例から採敢されたT細胞を、常磁性体マイクロビーズにカップリングした抗体を用い、磁気細胞分離システムにて目的の細胞集団を分離する。このようにして得た腫瘍細胞、樹状細胞およびT細胞を24穴プレートの1穴の中に2x10^4個の腫瘍細胞、2x10^5個の樹状細胞、そして2x10^6個のT細胞を混合して共培養し、抗腫瘍効果を検討する。
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Research Products
(7 results)