2006 Fiscal Year Annual Research Report
マウス仮骨延長術における筋・骨格系組織の再生メカニズム
Project/Area Number |
18390418
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
安井 夏生 徳島大学, 大学院ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (00157984)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松浦 哲也 徳島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (30359913)
二川 健 徳島大学, 大学院ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教授 (20263824)
西良 浩一 徳島大学, 大学院ヘルスバイオサイエンス研究部, 講師 (10304528)
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Keywords | distraction osteogenesis / callotasis / 仮骨延長術 / メカニカルストレス / 筋肉再生 / イリザロフ法 |
Research Abstract |
骨芽細胞が豊富に産生するosteoactivinと軟骨細胞が豊富に産生するchondromodulin-Iをターゲットにして、骨延長過程でこれらの遺伝子がどのように機能しているかを調べた。Osteoactivin transgenic mouseとchondromodulin-I knockout mouseの骨延長実験を行った。Osteoactivin transgenic mouseでは延長終了後のもっとも骨形成が活発な時期にX線像でコントロール群と較べて、骨形成速度が速いことがわかったため、今後μCTなどを用いて詳細に検討する予定である。またchondromodulin-I knockout mouseでは逆に骨形成が遅く、リモデリングにも障害があることがわかった。この理由として、待機期間中にできる軟骨性外仮骨に10型コラーゲン陽性の肥大軟骨細胞が非常に少なくなることから、軟骨細胞の成熟に障害が生じていると考えられ、延長初期にみられる内軟骨性骨化になんらかの障害があり、その後の骨延長、成熟過程に影響を及ぼすものと推測し、今後も組織学的、分子生物学的に詳細な検討を予定している。 マウス骨延長術モデルを用いて、筋肉組織の牽引ストレスに対する応答を検討した。対象は前脛骨筋とした。延長筋には組織上豊富な中心核を有する再生筋が認められ、延長を止めても一週間まで持続した。すなわち、牽引というメカニカルストレスが筋肉組織において筋再生を促すことが明らかとなった。そこで筋肉の再生過程で発現するmyogenin遺伝子の発現を定量的に解析すると、myogeninは延長中から延長終了後1週まで発現が上昇しており、免疫染色において再生筋や筋衛星細胞に局在していることを確認した。
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Research Products
(6 results)