2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18390463
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
大黒 浩 Sapporo Medical University, 医学部, 教授 (30203748)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大黒 幾代 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (90305235)
川田 浩克 札幌医科大学, 医学部, 助教 (60438009)
錦織 奈美 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (30444920)
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Keywords | 網膜変性症 / ロジプシン / リン酸化 / 分子病態 / カルシウムチャンネルブロッカー |
Research Abstract |
遺伝性網膜変性症である網膜色素変性およびその類縁疾患は、病理学的には視細胞変性が主で根本的な治療法が確立していない難病で、臨床的に暗順応の低下、視野狭窄、網膜血管の狭細化および網膜電位図(ERG)でaおよびb波の低下を特徴とする。本疾患は本邦における中途失明の上位の原因疾患で、未だ治療法の確立していない本症の病態を解明し、新しい治療法を開発することは社会的に失明予防対策の観点からも非常に重要である。近年の研究によれば本症の原因として網膜色素上皮や網膜視細胞などの網膜神経細胞特異蛋白質をコードする遺伝子や網膜以外の細胞にも広く発現している種々の遺伝子の異常に起因していることが明らかとなっている。遺伝性網膜変性症における分子病態を完全に解明し、その知見に基づいて新しい治療法を開発する目的で、具体的に 1原因を超えて存在すると考えられる共通の分子病態機序を明らかにすること 2網膜神経細胞内でそれらの分子病態を修飾し、異なる病型へと導く未知の機序を明らかにすること 3上記で得られた知見に基づいて新しい治療法の可能性を考え最終的に臨床応用できるようにすること を遂行するために平成19年度それぞれ網膜色素上皮の遺伝子異常を持つRCSラット、ロドプシン遺伝子異常を持つP23H、S334terラットおよび自己免疫機序で発症するCARモデルラットなどの網膜変性モデル動物を用いて網膜機能および形態を詳細に検討したところこれらに共通にロドプシン燐酸化の制御に異常を来していることを見出した。
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Research Products
(5 results)